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    エリオット波動をトレードでどう使う?――波を数えず「推進と調整」の構造を読む

    エリオット波動をトレードでどう使うかを表現した「エリオットを射止める縁」のアイキャッチ画像―by投資家つむぎのトレード風雅
    つむぎ

    こんにちは!風雅なスイング投資家のつむぎです!
    ようこそ「つむトレ」へ

    レン

    こんにちは!つむぎのアシスタントのレンです!

    「エリオット波動って、聞いたことはある」
    「1波、2波、3波……
     って、数えていくんだよね?」
    「3波が強いっていうのも知ってる」

    ……でも、

    いざチャートを目の前にすると、

    「じゃあ、今は何波なの?」
    「この上昇は3波なの? 5波なの?」
    「そもそも、
     1波ってどこから始まってるの?」

    と、急に分からなくなってしまう。

    そんな経験、
    ないかな?

    エリオット波動は、
    理論として知るだけなら面白い。

    でも、
    実際のトレードで使おうとすると、

    「波を見つけること」
    そのものが難しい

    しかも、チャートが動き終わったあとなら、

    「ここが1波」
    「ここが3波」
    「ここから5波」

    と、きれいに説明できる。

    ところが、

    今まさに動いているチャートでは
    「今、何波なのか?」
    なんて
    そう簡単には分からない

    だったら、

    「エリオット波動って、
     トレードでは使えないんじゃないの?」

    ……という話になってしまうよね。

    ここで、
    ちょっと考えてみよう。

    そもそもエリオット波動を
    トレードに使う目的って、

    「今が何波なのかを当てること」

    なの?

    もしそうなら、
    波のカウントに迷った時点で、
    トレードそのものまで迷ってしまう。

    そこで今回は、

    「波を数える」
    ことだけに目を向けるのではなく

    相場の中で起きている
    「推進」と「調整」
    に注目してみる

    そんな視点から、
    エリオット波動を捉え直してみよう。

    つむぎ

    本日の風雅なトレードテーマはコレ!

    レン

    じゃじゃーん!

    エリオット波動をトレードでどう使う?
    波を数えず
    「推進と調整」の構造を読む

    今回は、
    「エリオット波動をトレードでどう見るのか?」をテーマに、

    まずは、
    エリオット波動の基本的な考え方を整理しながら、

    「1波・2波・3波・4波・5波って、いったい何を表しているの?」

    というところから見ていくよ。

    そして、
    エリオット波動で特に注目される「3波」と「5波」や、
    「2波・4波の調整」
    「波の長さ」

    といった考え方についても、
    数字や波の名前を覚えるだけではなく、
    トレードでどう見るのか?
    という視点から考えていく。

    さらに、

    これまでの波動シリーズで見てきた
    N波動やサイクル、ファン理論、トレンドのとらえ方などと、
    エリオット波動がどうつながっているのかも見ていこう。

    この記事を読むと、
    こんなことが分かっちゃう ♪

    • エリオット波動とは、どんな理論なのか?
      「推進波」と「調整波」から見る基本構造
    • 1波・2波・3波・4波・5波、A波・B波・C波は何を表しているのか?
      エリオット波動の基本的な波の考え方
    • なぜ「3波」と「5波」が注目されるのか?
      そして、
      2波・4波や「波の長さ」をどう見るのか?
    • 「今は何波?」を当てることから離れると、チャートはどう見えてくるのか?
      波の名前ではなく、
      「推進」と「調整」の流れを見る考え方
    • N波動・サイクル・ファン理論・トレンドのとらえ方と、エリオット波動はどうつながるのか?
      これまでの波動シリーズとの関係
    • エリオット波動をトレードで使うなら、何を見ればいいのか?
      未来の波を予測するのではなく、
      目の前の相場の変化を捉える方法
    • エリオット波動を「波を数える理論」から、相場の構造を見る視点へ変えていくには?
      つむトレ流の
      エリオット波動との付き合い方

    エリオット波動は、覚えようとすると、

    「1波、2波、3波……」
    「推進波、調整波……」
    「5-3-5-3-5……」

    と、ちょっと難しく感じるかもしれない。

    でも、

    理論を全部暗記して、
    完璧に波を数えられなければトレードできない。

    ……という話ではない。

    大切なのは、

    エリオット波動を使って
    チャートの何を見るのか?

    ということ。

    波の名前に
    振り回されるのではなく

    目の前の値動きが
    どのように進み
    どのように調整しているのか

    そこから
    相場の構造を考えていく

    今回の記事では、
    そんなエリオット波動の見方を、
    つむぎ流に一緒に紐解いていこう♪

    Contents

    エリオット波動をトレードでどう使う?――まずは「波を数える」ことから離れてみる

    まずは結論から。

    この記事で伝えたい
    「エリオット波動をトレードでどう使うのか?」

    その答えは、これ。

    エリオット波動を
    トレードで使うなら
    「今は何波なのか」
    を当てにいくのではなく

    相場の中で起きている
    「推進」と「調整」
    の構造を見る

    上へ進んでいるのか
    押し戻されているのか
    進む力が残っているのか

    そんな
    波の連なりと
    値動きの変化を見ること

    波の名前に
    相場を合わせるのではなく

    目の前の値動きから
    今、相場はどんな状態なのか?
    を読み取っていく

    それが、
    つむぎ流の
    エリオット波動の見方

    ― 投資家つむぎのトレード風雅 ―

    エリオット波動って聞くと、
    どうしても、

    「1波」
    「2波」
    「3波」
    「4波」
    「5波」

    この数字が頭に浮かぶよね。

    さらに、

    「3波は強い」
    「5波で上昇が終わる」
    「A波・B波・C波で調整する」

    なんて話も出てくる。

    理論を勉強していくと、
    どんどん覚えることが増えていく。

    すると……

    「で、実際のチャートではどう使うの?」

    ここで、
    ちょっと迷いやすくなるんだよね。

    エリオット波動は知っていても、実際のトレードでは迷いやすい

    まずは、
    エリオット波動を勉強した人が、
    一度はぶつかりやすいところから見ていこう。

    チャートを開く。

    すると、

    「これ……1波かな?」
    「いや、もう3波に入ってる?」
    「じゃあ、さっきの押しは2波?」
    「そもそも1波って、
     どこから始まったんだ?」

    ……となる。

    あるあるだよね。

    理論としては、
    ちゃんと分かっている。

    1波から5波までの流れも知っている。
    調整波のA・B・Cも知っている。

    なのに、
    リアルタイムのチャートを見ると、
    急に難しくなる。

    なぜか。

    それは、

    チャートの右端では
    まだ波が完成していないから

    あとから振り返れば、

    「ここが1波」
    「ここが2波」
    「ここが3波」

    と、きれいに説明できる。

    でも、
    そのときはどうだろう?

    まだ未来の値動きが分からない。

    今から上がるのか。
    もう一段押すのか。
    それとも、
    ここから流れそのものが変わるのか。

    それは、
    その時点では、まだ分からない。

    だからこそ、

    エリオット波動は
    リアルタイムのチャートで
    「今は何波?」
    と考え続けると迷いやすくなる

    レン

    たしかに……。
    あとから見ると、
    『ここが3波だったんだ』って、分かるけど、
    その場では分からないよね。
    それ、結構わかる…

    つむぎ

    そうなんだよね~。
    エリオット波動って…。
    だから、最初から波の番号を当てにいかなくてもいいんだよ。

    ここ、
    けっこう大事なところ。

    エリオット波動は、
    理論を覚えるほど、
    細かいルールが気になってくる。

    でも、
    トレードで本当に見たいのは、

    「波の名前が正解だったか?」

    だけじゃない。

    むしろ、

    「今、相場はどっちへ進もうとしている?」
    「その動きは強いのか?」
    「いったん調整しているのか?」

    こうした、
    目の前の値動きの変化なんだよね。

    だから、
    つむぎの場合はこう見る。

    まずは波を数える前に
    相場そのものを眺めてみる

    ってわけ♪

    「今は何波?」を当てることが目的ではない

    ここでは、
    もう一歩踏み込んで考えてみよっか。

    エリオット波動を勉強すると、

    「今は3波なのか?」

    というところが、
    どうしても気になってくる。

    それだけ、
    3波が注目される存在だからだよね。

    「大きな上昇が来るかもしれない」

    そう思えば、
    3波を探したくなる。

    でも、
    つむぎはここで、
    ちょっと立ち止まる。

    「3波を見つけること」と
    「トレードの勝機を見つけること」は
    同じじゃない

    ここを混同しないこと。

    たとえば、

    「ここは3波だ!」

    そう判断したとしても、
    相場がそのまま上がるとは限らない。

    実際には、
    ただの戻りだったかもしれない。
    そのまま失速するかもしれない。

    逆に、

    「何波なのか、まだよく分からない」

    そんな場面でも、

    ・高値を更新している。
    ・押し戻しが浅い。
    ・再び買いが入っている。
    ・値動きが前へ進んでいる。

    こうした変化が見えているなら、
    トレードを考える材料にはなる。

    つまり、

    波の番号を正解させることより
    今の値動きが
    どんな構造になっているのかを見る

    こっちのほうが、
    トレードでは大切なんだよね。

    つまり、
    エリオット波動をトレードで使うときに、
    知りたいのは、

    「今が3波なのか?」

    という答えだけじゃない。

    むしろ、

    「この推進には、
     まだ勢いがあるのか?」

    「調整は落ち着いてきたのか?」

    「ここから再び動き出しそうな
     構造になっているのか?」

    そんなところ。

    波の名前を当てるのではなく
    その波が
    「トレードを考えられる状態」
    なのかを見る

    ここまで落とし込めると、
    エリオット波動は
    急に実践的になってくるんだよね。

    レン

    じゃあ、
    『今は3波です!』って言えなくてもいいの?

    つむぎ

    そう♪
    無理に名前を付けなくてもいいんだよ。
    むしろ、
    名前を付けるのを少し後回しにすると、
    見えてくるものがある。

    たとえば、

    「上昇している」

    だけじゃなく、

    「高値更新が続いている」
    「押し戻しが入った」
    「でも、前の安値を大きく崩していない」
    「そこから、また高値を更新した」

    こうやって値動きを追っていく。

    すると、

    「あれ?
     これって、
     波がひとつ進んで、
     いったん調整して、
     また進んでいるんじゃない?」

    そんなふうに、
    波の構造が後から見えてくる。

    これなら、
    無理に「3波」を探さなくてもいい。

    波の名前を先に決めるのではなく、
    値動きを見ていたら、
    結果として、

    「このあたりが推進の波だったんだな」

    と分かってくる。

    この順番が、
    つむぎは大切だと思っている。

    エリオット波動を見るなら、まず「推進と調整」の構造を見る

    ここまで来たら、
    最初の問いに戻ってみよう。

    「エリオット波動をトレードでどう使う?」

    つむぎがまず見るのは、

    「何波なのか」
    ではなく
    「推進」しているのか
    「調整」しているのか

    ここ。

    相場って、
    ずっと同じ方向へ走り続けるわけじゃない。

    上へ進んだと思ったら、
    いったん押し戻す。

    押し戻したあと、
    また上へ進む。

    また調整する。

    そして、
    再び進む。

    こんなふうに、

    推進
    ↓
    調整
    ↓
    推進
    ↓
    調整

    と、
    波が連なりながら進んでいく。

    エリオット波動をトレードで使うために波を数えるのではなく推進と調整の構造を見る考え方を示した図解―by投資家つむぎのトレード風雅(つむぎメモ0258)
    エリオット波動は「波の構造」で見る

    この「推進」と「調整」を見る。

    これが、
    エリオット波動をトレードで考えるときの、
    最初の入口になるんだよね。

    たとえば、
    上昇している相場なら、

    まず大きく上へ進む
    ↓
    いったん押し戻される
    ↓
    その押し戻しが落ち着く
    ↓
    また上方向へ進む

    この繰り返し。

    もちろん、
    毎回きれいに同じ形になるわけじゃない。

    押し戻しが浅いこともあれば、
    深くなることもある。

    すぐに再上昇することもあれば、
    横ばいになることもある。

    だから、

    「この形になったら必ず○波!」

    と決めつけるのではなく、

    そのときの値動きが
    全体の中で
    どんな役割をしているのかを見る

    これがポイント。

    そして、
    ここでひとつ注意したい。

    「推進=上昇」
    「調整=下落」

    と単純に考えることではないんだよね。

    たとえば、
    下降トレンドなら、

    大きく下へ進む
    ↓
    いったん戻す
    ↓
    再び下へ進む

    この場合も、

    下方向への推進
    ↓
    上方向への調整
    ↓
    下方向への推進

    という構造になる。

    だから見るのは、
    単純な「上か、下か」だけじゃない。

    今の値動きが
    全体の流れを前へ進めているのか

    それとも
    いったん力を抜いて
    次の動きへ向かっているのか

    ここを見る。

    そして、
    ここがトレードにつながってくる。

    たとえば、
    上方向への推進が続いているのか。
    その途中で入った調整が、
    どのくらい押し戻しているのか。

    そして、
    調整のあとに、
    また買いの力が戻ってきているのか。

    こうした変化を見ながら、

    「今は無理に入らないほうがいいかな」
    「ここから再び動き出すなら、
     トレードを考えてみようかな」

    そんなふうに、

    目の前の値動きから
    トレードの判断材料を拾っていく

    「3波だから入る」

    ではなく、

    推進と調整の構造が
    今どうなっているのか

    そこを見る。

    これなら、
    エリオット波動を
    無理に当てにいかなくてもいいんだよね。

    そして、
    この視点を持ってチャートを眺めると、
    エリオット波動が少し違って見えてくる。

    「1波を探さなきゃ」

    ではなく、

    「今、相場は推進しているな」
    「ここでいったん調整が入ったな」
    「その調整を終えて、また動き始めたな」

    そんなふうに、
    値動きそのものを追えるようになる。

    レン

    なるほど。
    波の番号を当てる前に、
    相場がどう動いているかを見るんだね。

    つむぎ

    そうそう♪
    まずはそこからでいいんだよ。

    実は、
    この考え方は前回の記事で扱った、

    「トレンドのとらえ方」

    ともつながっている。

    高値や安値がどう更新されているのか。

    押し戻しは、
    どんな形になっているのか。

    その動きは、
    まだ前の構造を維持しているのか。

    そうやって、
    値動きの「構造」を見る。

    エリオット波動も
    見方を変えれば

    ひとつひとつの波を
    切り離して見るのではなく

    複数の波が
    連なっていくことで
    相場全体の構造が形づくられていく

    そんな視点で
    眺めることができるんだよね。

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    だから、
    つむぎはエリオット波動を、

    「未来の波を当てるためのもの」

    としてではなく、

    今、目の前で形成されている
    波の構造を
    見るための視点

    として捉えている。

    そして、
    トレードで見るのは、

    推進しているのか
    調整しているのか
    その調整を終えて
    再び推進する力があるのか

    この変化。

    波を数えることから、
    ちょっと離れてみる。

    そして、
    目の前の値動きを見る。

    その中にある

    「推進」と「調整」の構造を読む

    まずは、
    ここからでいい。

    もちろん、
    1波〜5波が何を意味するのか。
    A波・B波・C波って何なのか。

    ここは、
    エリオット波動を理解するうえで知っておきたい。

    でも、
    全部を丸暗記して、
    完璧に波を数えられなければダメ……

    という話ではない。

    次のセクションでは、
    まずエリオット波動の基本から整理していこう。

    「推進波」と「調整波」

    そして、
    1波〜5波、
    A波・B波。

    このあたりを、
    必要なところだけ、
    つむぎ流に紐解いていくよ♪

    エリオット波動理論とは?――まず押さえたい「推進波」と「調整波」の基本構造

    ここでは、
    いったん基本に戻ろう。

    「エリオット波動って、
     そもそもどんな理論なの?」

    ここを知らないまま、
    「波を数えなくていい」と言っても、
    ちょっと分かりにくいよね。

    なので、
    まずは一般的なエリオット波動の考え方を、
    ざっくり整理してみよう。

    レン

    え~と、なんだか、
    エリオット波動理論ってさ、
    超むずいイメージがあるんだけど……。

    つむぎ

    まあ、そんなに心配しなくても大丈夫だよ♪
    ここで細かなルールを
    全部覚えようとしなくてOK。
    今回ここで押さえたいのは、
    『推進波』と『調整波』
    この2つだけ♪

    「推進波」と「調整波」

    相場は
    この2種類の波を繰り返しながら
    進んでいく

    まずは、
    ここをつかめればOK。

    エリオット波動の基本は「推進波」と「調整波」

    まずは、
    エリオット波動のいちばん土台になるところから。

    相場の値動きって、
    ずっと一方向へ進み続けていくわけじゃないよね。

    上へ進んだと思ったら、
    いったん押し戻す。

    そのあと、
    また上へ進む。

    そして、
    また調整する。

    そんなふうに、

    「進む動き」と「いったん戻す動き」
    が繰り返されながら
    相場は形を作っていく

    エリオット波動では、
    この「進む側の波」を推進波、
    「調整する側の波」を調整波として捉える。

    まずは、
    この2つを押さえておこう。

    エリオット波動の基本構造を示す図解で、推進波と調整波、1波から5波までの波の連なりを解説―by投資家つむぎのトレード風雅(つむぎメモ0259)
    エリオット波動の基本構造

    たとえば、
    上昇方向へ動いている相場なら、

    大きく上へ進む
    ↓
    いったん押し戻す
    ↓
    再び上へ進む
    ↓
    また押し戻す

    こんな動きが繰り返される。

    ここで、
    ちょっと分かりにくいのが、

    「じゃあ、上がった波は全部推進波なの?」

    というところ。

    ここは、
    単純に「上がった・下がった」だけでは決めない。

    なぜなら、
    上昇トレンドの途中でも、
    一時的に下へ動くことがあるから。

    その下落が、
    トレンドそのものを崩す大きな動きなのか。

    それとも、
    上昇の途中に入った一時的な押し戻しなのか。

    ここで、
    その動きの意味が変わってくる。

    たとえば、

    上へ大きく伸びる
    ↓
    そのあと少し下へ押す
    ↓
    でも
    それまでの上昇構造を崩さず
    再び高値を更新する

    こうなれば、

    「上へ進む動き」
    ↓
    「途中の調整」
    ↓
    「再び上へ進む動き」

    という、
    ひとつの流れとして見ることができる。

    つまり、
    見るべきなのは、

    「このローソク足は上がったか、下がったか」

    だけじゃない。

    この波は
    全体の流れを前へ進めているのか

    それとも
    いったん進行を休んで
    押し戻しているのか

    ここを見る。

    ここが、
    推進波と調整波を考えるときのポイントなんだよね。

    そして、
    この「推進」と「調整」を見ていると、
    もうひとつ気づくことがある。

    それは、
    相場のひとつの大きな動きも、
    よく見ると、
    さらに小さな波の連なりでできているということ。

    たとえば、
    上昇方向へ進むひとつの大きな動きの中にも、

    上へ進む
    ↓
    少し押す
    ↓
    また上へ進む
    ↓
    また少し押す
    ↓
    さらに上へ進む

    という、
    細かな「進む→調整する」が入っている。

    エリオット波動では、
    こうした波の連なりを、
    さらに細かく分けながら整理していく。

    上昇方向の代表的な推進波では、

    1波 → 2波 → 3波 → 4波 → 5波

    という形で、
    5つの波として捉える。

    ここで大事なのは、
    まだ数字を暗記することじゃない。

    まずは、

    ひとつの大きな推進の中にも
    推進と調整の波が連なっている

    このイメージを持っておこう。

    1波・3波・5波は、
    基本的に推進側。

    2波・4波は、
    その途中に入る調整側。

    だから、

    1波
    ↓
    2波
    ↓
    3波
    ↓
    4波
    ↓
    5波

    という
    数字だけを見るのではなく、

    推進 → 調整 → 推進 → 調整 → 推進

    という動きとして眺める。

    この見方を持っておくと、
    1波〜5波の関係も、
    少し分かりやすくなるんだよね。

    レン

    なるほど。
    1波とか3波っていう数字を覚える前に、
    その数字が付いている波が、
    『推進なのか、調整なのか』を見るわけか

    つむぎ

    そうそう♪
    まずは、
    『進む波』と『調整する波』
    数字の意味を読み解くのは、そのあとでいいんだよ。

    では次に、
    この1波〜5波が、
    それぞれどんな役割を持っているのか。

    ここをもう少し具体的に見ていこう。

    1波・2波・3波・4波・5波――それぞれの波は何を表している?

    ここから、
    エリオット波動でよく登場する
    1波〜5波を見ていこう。

    上昇方向の推進波では、
    基本的に、

    1波 → 2波 → 3波 → 4波 → 5波

    という5つの波が連なっていく。

    ただし、
    ここでも覚えておきたいのは、
    「数字を暗記すること」じゃない。

    それぞれの波が、

    相場の中でどんな役割をしているのか

    というところ。


    まず1波。

    それまでの流れから、
    少しずつ動きが変わり始める波。

    まだ、
    相場全体が大きく転換したとは
    分からないことも多い。

    「なんだか、
     今までと動きが違うな」

    そんなところから、
    新しい方向への動きが始まる。


    次が2波。

    1波で動いたあとに、
    いったん押し戻す波。

    せっかく動き始めたのに、

    「やっぱり元に戻るのかな?」

    と思わせるような調整が入る。


    そして3波。

    ここは、
    エリオット波動の中でも
    特に注目されるところ。

    一般的には、

    推進する力が強まりやすく
    大きな値動きになりやすい波

    として知られている。

    1波で動き始め、
    2波でいったん調整。

    そこから、
    再び元の方向へ動き出す。

    その動きに勢いが加わると、
    大きな推進へ発展していく。

    これが、
    一般的にイメージされる3波だね。


    そのあとに4波。

    3波で大きく進んだあと、
    また調整が入る。


    そして5波。

    推進方向へ、
    もう一度動いていく波。


    こうして、

    1波 → 2波 → 3波 → 4波 → 5波

    という、
    5つの波がひとまとまりになっていく。

    エリオット波動の1波から5波までの役割を示し、推進と調整の流れを解説した図解―by投資家つむぎのトレード風雅(つむぎメモ0260)
    1波~5波――それぞれの波が担う役割

    ここで、
    ひとつ覚えておきたいことがある。

    この5つの波を見て、

    「じゃあ、
     リアルタイムで1波を見つけて、
     2波を確認して、
     3波に入ったら買えばいいんだ!」

    ……と考えたくなるよね。

    でも、
    ここはまだ急がない。

    今回の記事のポイントは、
    そこじゃない。

    今はまず、

    1波・3波・5波は
    推進側の波

    そして
    2波・4波は
    その途中に入る調整側の波

    という、
    大きな役割だけ押さえておけばOK。

    そして、
    ここにはもうひとつ、
    エリオット波動らしいポイントがある。

    それは、
    この1波〜5波も、
    さらに細かく見ていくと、
    その中にまた小さな波の連なりがあるということ。

    「5つの波で終わり」ではなく、
    そのひとつひとつを
    さらに分解して見ることができる。

    この考え方は、
    あとで出てくる

    5 → 3 → 5 → 3 → 5

    といった数字の意味にもつながってくるよ。

    とはいえ、
    今の段階でそこまで細かく
    覚えなくて大丈夫 ♪

    まずは、

    推進 → 調整 → 推進 → 調整 → 推進

    という5つの波それぞれに、

    1波 → 2波 → 3波 → 4波 → 5波

    という名前が付いている。

    そんなイメージで、
    まずは押さえておけばOKだよ♪

    そして、
    この1波から5波までをひとまとまりとして見ると、

    これ全体が、
    ひとつの「推進波」として
    捉えられるんだよね。

    では、
    その1波から5波までの
    推進波が終わったあとに現れる、
    「調整波」のほうも見てみよう。

    ちなみに、
    この調整波は、
    A波・B波・C波
    と呼ばれることが多いよ♪

    A波・B波・C波――調整波にも「波の連なり」がある

    さてさて。

    ここまで見てきたのは、
    主に「推進波」の中の
    1波〜5波。

    じゃあ、
    その推進が終わったあと、
    相場が調整するときは
    どうなるのか?

    ここで出てくるのが、

    A波・B波・C波

    という3つの波。

    これは、
    調整波を考えるときの、
    基本的な波の連なりのひとつ
    だね。

    イメージとしては、

    A波
    ↓
    B波
    ↓
    C波

    という流れ。

    たとえば、
    上昇してきた相場なら、

    A波で下方向へ調整
    ↓
    B波でいったん戻す
    ↓
    C波で再び下方向へ動く

    というような形になる。

    エリオット波動の推進波と調整波の構造を示した図解。1波から5波、A波からC波の波の連なりと階層構造を解説―by投資家つむぎのトレード風雅(つむぎメモ0261)
    推進波と調整波には「波の重なり」がある

    ここでも、
    大切なのは、
    数字やアルファベットを
    丸暗記することじゃない。

    推進波が

    1→2→3→4→5

    という
    波の連なり


    調整波にも

    A→B→C

    という
    波の連なりがある

    つまり、
    エリオット波動は、

    「上がった」
    「下がった」

    という単純な値動きを
    ひとつずつ名前付けしているわけじゃない。

    エリオット波動は

    小さな波が連なり
    その波が
    さらに大きな波を形づくっていく

    ここが、
    エリオット波動を理解するときの
    面白いところなんだよね。

    そして、
    ここまで分かると、

    「なるほど。
     エリオット波動って、
     1波、2波、3波……を
     ただ数える理論じゃないんだな」

    というのが、
    少し見えてくる。

    そう。

    波には
    波の中にまた波がある

    ひとつの動きが、
    さらに小さな動きの連なりでできている。

    この「波の連なり」という見方が、
    この先の話につながってくる。

    ただし、
    ここではまだ、
    細かく数え始めなくていいよ。

    まずは、

    推進波と調整波がある

    推進波は
    1波〜5波の連なりとして
    捉えられる

    調整波は
    A波・B波・C波などの連なりとして
    捉えられる

    この共通言語が分かれば、
    ひとまず十分。

    インパルス、ダイアゴナル、ジグザグ……エリオット波動にはこんな形がある

    ここまでで、

    推進波
    ↓
    調整波

    という、
    エリオット波動の大きな枠組みが見えてきた。

    さらに、

    推進側には
    1波 → 2波 → 3波 → 4波 → 5波

    調整側には
    A波 → B波 → C波

    という
    波の連なりがある

    でもね。

    エリオット波動を調べていくと、
    ここからさらに、

    「インパルス?」
    「ダイアゴナル?」
    「ジグザグ?」
    「フラット?」
    「トライアングル?」

    ……と、
    聞き慣れない名前が
    どんどん出てくるんだよね。

    レン

    そうそう。
    エリオット波動って、
    調べていくと、
    急にカタカナの波が増えていくんだよね。
    これって、
    全部覚えなきゃダメなの?

    つむぎ

    ここは、
    いったん整理しよっか♪
    ただし、
    全部のカタカナ波を暗記する必要はないよ。
    「エリオット波動には、
     こんな波の形が
     あるんだな」
    くらいのイメージをもっとけば、まずは十分。

    では、
    推進波と調整波に分けて見てみよう。

    推進波には「インパルス」と「ダイアゴナル」がある

    まずは、
    相場を前へ進める側。

    エリオット波動では、
    推進波の代表的な形として、

    インパルス
    と
    ダイアゴナル

    がある。

    まず、
    いちばん基本になるのが

    インパルス

    これは、

    1波 → 2波 → 3波 → 4波 → 5波

    という、
    5つの波で進んでいく形。

    さっき見てきた
    「1波〜5波」の基本形が、
    ここにつながってくる。

    イメージとしては、

    進む
    ↓
    調整する
    ↓
    大きく進む
    ↓
    調整する
    ↓
    もう一度進む

    という、
    推進と調整を繰り返しながら
    相場が前へ進んでいく形だね。

    そして、
    このインパルスには、
    基本的なルールがある。

    代表的なものを挙げると、

    ① 2波は、1波の始点を超えて戻らない

    ② 3波は、1・3・5波の中で最も短い波にはならない

    ③ 4波は、基本的に1波の値幅と重ならない

    この3つ。

    ここは、
    エリオット波動の基本ルールとして
    一度知っておいていいところ。

    エリオット波動のインパルス基本ルールを示した図解。2波・3波・4波のルールと1波から5波までの推進波の構造を解説―by投資家つむぎのトレード風雅(つむぎメモ0262)
    インパルスの基本ルール

    ただし、
    ここでも注意したい。

    このルールを見て、

    「じゃあ、
     この条件に当てはめれば
     リアルタイムで
     波を簡単に確定できるんだ!」

    ……とはならないんだよね。これが。

    実際のチャートでは、
    波が形成されている途中だったり、
    どこを起点と見るかで
    見え方が変わったりする。

    だからこそ、
    このあと実践の話をするときに、

    「今は3波だから買う」

    と単純に考えるのではなく、

    実際に推進する力が強まっているのか

    調整を挟んだあとも
    再び前へ進める状態なのか

    というところを見ていく。


    そして、
    もうひとつの推進波が

    ダイアゴナル

    こちらも、
    相場を推進方向へ進める波だけど、
    インパルスのように
    一直線に力強く進むというより、

    波の重なりを伴いながら
    くさび形のように

    収束・拡大していく形

    として現れることがある。

    チャートで見ると、
    上下の動きが少しずつ重なりながら、
    ひとつの方向へ進んでいくよ。

    エリオット波動のインパルスとダイアゴナルの違いを比較した図解。4波と1波の価格帯の関係やくさび形の特徴を解説―by投資家つむぎのトレード風雅(つむぎメモ0263)
    インパルスとダイアゴナルの違い

    ここまでを見ると、

    「推進波=1〜5波」

    というだけではなく、

    推進波にも
    いくつかの形がある

    ということが分かる。

    ここまで見ると、
    「インパルスやダイアゴナルって、
     じゃあ実際にはどの波に出てくるの?」

    そんな疑問も出てくるよね。

    実は、
    これらの波には、
    現れやすい場所があるよ。

    たとえば、
    インパルスなら、
    推進側の1波・3波・5波などで見られる。

    調整波の中でも、
    ジグザグのA波・C波や、
    フラットのC波などは、
    インパルス構造になることがある。

    一方、ダイアゴナルは、
    推進波の1波や5波、
    あるいはジグザグのA波・C波などで
    現れることがある。

    ……といっても、
    今ここで、

    「1波=これ」
    「3波=これ」

    と覚え始めなくて大丈夫。

    大切なのは、

    エリオット波動には
    波の役割や階層に応じて
    いくつかの形が現れる

    ということ。

    今はまず、
    「こんな形があるんだな」
    くらいで十分だよ。

    では、
    反対側の「調整波」はどうなのか?

    調整波には「ジグザグ」「フラット」「トライアングル」などがある

    推進が一方向へ進んだあと、
    相場はいったん調整する。

    その調整の形にも、
    いくつかの代表的なパターンがあるよ。

    まずは、

    ジグザグ

    これは、

    A波 → B波 → C波

    という流れで、
    調整方向へ比較的大きく動く形。

    上昇後なら、

    A波で下落
    ↓
    B波で戻す
    ↓
    C波で再び下落

    というように、
    ギザギザとした形になりやすい。

    エリオット波動のジグザグを示した図解。A波・B波・C波による調整波の流れと5-3-5の内部構造を解説―by投資家つむぎのトレード風雅(つむぎメモ0264)
    ジグザグ…A波・B波・C波で進む調整パターン

    次が、

    フラット

    こちらは名前のとおり、

    ジグザグよりも
    横ばいに近い調整になりやすい

    A波で調整し、
    B波でいったん戻し、
    C波で再び調整する。

    基本的な波の構成としては、
    こちらもA・B・Cだけど、
    それぞれの波の動き方が
    ジグザグとは違ってくる。

    エリオット波動のフラットを示した図解。A波・B波・C波による3-3-5の調整構造と、レギュラー・拡大型・ランニングフラットの特徴を解説―by投資家つむぎのトレード風雅(つむぎメモ0265)
    フラット…A波・B波・C波で横ばいの調整パターン

    そして、
    もうひとつ代表的なのが

    トライアングル

    これは、

    相場が上下に振れながらも
    値幅を少しずつ縮めていくような
    三角形の形になっていく

    「上にも下にも、
     なかなか抜けない」

    そんな状態が続き、
    値動きが収束していくイメージだね。

    エリオット波動のトライアングルを示した図解。A波・B波・C波・D波・E波による3-3-3-3-3の調整構造と、時間を使った調整の特徴を解説―by投資家つむぎのトレード風雅(つむぎメモ0266)
    トライアングル…A波・B波・C波・D波・E波の調整パターン

    こうして見ると、

    推進波には、
     → インパルス
     → ダイアゴナル

    調整波には、
     → ジグザグ
     → フラット
     → トライアングル

    といった、
    代表的な形がある。

    調整波は、単純な「A・B・C」だけでは終わらない

    ここまで、

    ジグザグ。
    フラット。
    トライアングル。

    という、
    代表的な調整波の形を見てきた。

    でもね。

    ここで、
    もうひとつだけ
    知っておきたいことがある。

    それは、

    調整波は
    いつも単純なA・B・Cだけで
    終わるわけではない

    ということ。

    たとえば、

    A波で下がる
    ↓
    B波で戻る
    ↓
    C波でもう一度下がる

    こんなふうに、
    比較的シンプルな形で
    調整が終わることもある。

    ところが、
    相場によっては、

    「まだ終わらないの?」

    というように、
    調整がさらに続くことがあるんだよね。

    たとえば、
    ひとつの調整が終わったと思ったところで、
    また別の調整が続く。

    あるいは、
    複数の調整パターンが
    組み合わさることもある。

    こうした場合には、

    ひとつのA・B・Cだけでは
    相場全体の動きを説明しきれない

    そこで、
    エリオット波動では、

    W・X・Y

    のように、
    複数の調整を組み合わせて
    表す考え方も出てくる。

    さらに複雑になると、

    W・X・Y・X・Z

    という形で
    表されることもある。

    他にも、

    ダブルジグザグ
    トリプルジグザグ
    ダブルスリー
    トリプルスリー

    などなど……。

    エリオット波動の複雑な調整波を示した図解。A波・B波・C波からW・X・Y・X・Zへ組み合わさる構造と、波の中にさらに小さな波が入る階層構造を解説―by投資家つむぎのトレード風雅(つむぎメモ0267)
    調整波は、A・B・Cだけでは終わらない
    レン

    ちょっと待ってー。
    もう、
    お腹いっぱいいっぱいなんですけど……。

    つむぎ

    「……え?」
    ってなるよね(笑)
    でも、
    大丈夫♪
    そんな波の名前を
    全部覚える必要はないよ。
    要は、
    いろんな波が連なって、
    価格や時間を使いながら、
    相場が次の方向へ進むための調整をしている。
    まずは、
    そんなふうに
    捉えておけばいいってこと♪

    ここで大事なのは、
    この記号を暗記することじゃない。

    むしろ、

    調整そのものにも
    いくつもの階層や組み合わせがある

    たとえば、
    ジグザグのように
    比較的大きく価格を戻していく調整もある。

    一方で、

    大きく下がるわけではない。
    でも、
    なかなか高値を更新しない。

    そんな状態で、
    時間をかけながら
    横方向へ進んでいく調整もある。

    フラットやトライアングル、
    さらに複数の調整が
    組み合わさるケースなどは、
    こうした横方向へ時間をかける調整として
    捉えられることがある。

    ということ。

    そして、
    このとき面白いのが、

    「価格を戻す」
    だけが調整ではない

    というところなんだよね。

    もちろん、
    実際の相場が、

    「これは価格調整」
    「これは時間調整」

    と、
    きれいに二つへ分かれてくれるわけじゃない。

    価格と時間の
    両方を使いながら
    相場が
    次の方向へ進むための調整
    をしている

    そんなふうに見るほうが、
    実際のチャートには近いと思う。

    そして、
    もうひとつ。

    ここまで見てきたように、
    調整波の中にも
    さらに小さな波が入っている。

    ひとつの調整の中に、
    また別の調整があり、

    その中にも、
    さらに小さな波がある。

    つまり、

    波の中に
    また波がある

    ということ。

    これが、
    エリオット波動を
    ややこしく感じる理由のひとつでもある。

    チャートが完成したあとなら、

    「ここがA波で、
     ここがB波で、
     ここがC波だったんだな」

    と、きれいに見えることもある。

    でも、
    リアルタイムのチャートでは、

    「これはまだA波なのか?」
    「それとも、もうC波まで進んでいるの?」
    「この調整は、ここで終わるのか?」

    ……なんてことが、
    簡単には分からない。

    だからこそ、

    細かな波を全部数えようとすると
    エリオット波動は
    一気に難しくなる

    でもね。

    ここで、
    今回の記事の考え方に戻ってみよう。

    つむトレで大切にしたいのは、

    「今はW波なのか?」
    「これはX波なのか?」
    「その中のA波はどこから始まったのか?」

    と、
    細かく分類することじゃない。

    そうではなく、

    今、相場は推進しているのか

    それとも、

    いったん調整しているのか

    そして、

    その調整は
    どんな時間と値幅を使っているのか

    まずは、
    そこを見る。

    エリオット波動には、
    こうした細かな分類がある。

    でも、
    それを知ることと、

    実際のトレードで、
    その数字や記号を全部数えることは別の話。

    ここは、
    分けて考えておこう。

    そして、
    ここまで来ると、

    「じゃあ、
     この“波の中にまた波がある”って、
     具体的にはどうやって表すの?」

    という疑問が出てくる。

    そこで登場するのが、

    5-3-5-3-5

    という、
    あの数字なんだよね。

    形を表す「5-3-5-3-5」って何?

    エリオット波動を調べていると、
    必ず出てくる暗号数字…。

    それが、

    5-3-5-3-5

    みたいな表記。

    これ、
    初めて見ると、

    「なんの暗号?」

    って感じるよね。

    でも、
    意味そのものは
    それほど難しくない。

    これは、

    その波の中に
    さらに何個の小さな波が入っているか

    を表している。

    たとえば、
    インパルスは、

    5-3-5-3-5

    という構造で表される。

    1波の中に5つの小さな波。
    2波には3つ。
    3波には5つ。
    4波には3つ。
    5波には5つ。

    ……というように、
    ひとつ下の時間軸で見たときの
    波の数を表しているわけだね。

    調整波にも、
    それぞれ代表的な構成がある。

    つまり、
    A・B・Cという3つの波も、
    さらに小さな波の連なりでできている。

    その内部構造を表したものが、

    ジグザグ → 5-3-5
    フラット → 3-3-5
    トライアングル → 3-3-3-3-3

    といった表記なんだよね。

    エリオット波動の代表的なパターンと内部構造を示した図解。推進波のインパルスとダイアゴナル、調整波のジグザグ・フラット・トライアングルの構造を解説―by投資家つむぎのトレード風雅(つむぎメモ0268)
    エリオット波動の代表的な形と内部構造

    こうして並べると、
    かなりたくさん出てきたよね。

    インパルス。
    ダイアゴナル。
    ジグザグ。
    フラット。
    トライアングル。

    さらに、
    5-3-5-3-5のような
    細かな波の数え方まである。

    だから
    エリオット波動が
    「難しい」

    と言われるのも、
    すごく、わかる。さすがにこんな複雑な数え方だとね…。

    でもね。

    ここで、
    いったん立ち止まろう。

    この記事で、
    これらを全部暗記してほしいわけじゃない。

    むしろ、
    つむぎ自身も、

    「これは3波の中の、
     さらに小さな3波で……」

    な~んて、
    チャートを見ながら
    細かく数えているわけじゃない♪

    というか、

    数えようとしていない

    ここまで、
    このセクションで見てきたのは、
    あくまで、

    「エリオット波動には、
     こんな考え方や形がある」

    という基本知識を共有するため。

    そして、
    ここまで知ったうえで、

    エリオット波動理論で
    ホントに押さえておきたいのは
    「推進波」と「調整波」
    のふたつ

    ここなんだよね。

    相場が、

    前へ進もうとしているのか。

    それとも、

    いったん押し戻されているのか。

    まずは、
    この大きな構造を見る。

    細かな波の名前や番号は、
    そのあとでいい。

    いや。

    そのあとも、
    無理に数えなくていい。

    これが、
    今回の「つむトレ」で
    エリオット波動を見るときの
    大事なところ。

    そして、
    ここまで基本を押さえたところで、
    いよいよ実際のトレードに
    話を進めていこう。

    じゃあ、まずは、
    ここから見ていこう。

    「3波」と「5波」は
    トレードの場面で
    どう見ればいいのか?

    実は、このエリオット波動理論
    ここからが、
    ちょっと面白くなってくるんだよね~♪

    エリオット波動は、なぜ生まれた?
    ― “波”を見つけた男の研究 ―
    (ブレイクコーナー)

    ここまで見てきた、
    「推進波」と「調整波」
    「1波・2波・3波……」という、
    あの独特な波の考え方。

    でも――
    そもそも、
    なぜ“波”だったの?

    ここには、
    ちょっと面白い背景がある。
    “理論の中身”から少し離れて、
    その源流を
    コンパクトにたどってみよう♪

    Q1|
    エリオットって、そもそも何者?

    エリオット波動の生みの親。
    その名前は、

    ラルフ・ネルソン・エリオット

    という。

    1871年生まれ。

    もともとは、
    株式市場の研究者として
    キャリアを始めた人物ではない。

    会計士として働き、
    鉄道会社や企業などで
    会計・経営に関わる仕事をしていたよ。

    ところが、
    ある出来事をきっかけに、
    人生の方向が変わっていく。

    それが、
    病気だった。

    エリオットは悪性貧血を患い、
    58歳で仕事から離れることになる。

    そして、
    療養している時間を使って、
    株式市場の研究に
    本格的に目を向けるようになったんだね。

    レン

    えっ?
    じゃあ、最初から
    「エリオット波動を作ろう!」
    って研究してたわけじゃなかったんだ。

    つむぎ

    そう。ここ、
    けっこう面白いところなんだけど、
    病気で仕事を離れたことが、市場研究に向き合うきっかけになった
    って経緯だね。

    そして、
    ここからエリオットの
    “波探し”が始まっていくよ。


    Q2|
    なぜエリオットは、株価を研究したの?

    療養中のエリオットが
    興味を持ったのは、

    「株式市場は、
     本当にデタラメに動いているのか?」

    ということだった。

    当時の株価を調べながら、

    「市場には、
     何か繰り返されるものが
     あるんじゃないか?」

    と考えたわけだね。

    そこでエリオットは、
    さまざまな時間軸の
    株価データを調べていったよ。

    年足。
    月足。
    週足。
    日足。

    さらに、
    もっと短い時間軸まで。

    なんと、
    75年分に及ぶ市場データを
    研究したとされている。

    そして、
    ただ値上がりした、
    値下がりした、
    というところを見るのではなく、

    市場の動きそのものに、
    繰り返されるパターンがないか。

    そこを探していった。

    この研究から、
    少しずつ、

    「波」

    という考え方が
    形になっていったんだよ。


    Q3|
    当時のチャート研究って、どんな世界だった?

    ここは、
    今のトレーダーからすると
    ちょっと想像しにくいところ。

    今なら、

    チャートを開く
    ↓
    時間軸を切り替える
    ↓
    過去データを表示する
    ↓
    拡大する
    ↓
    インジケーターを重ねる

    ……なんてことが、
    数秒でできる。

    でも、
    エリオットが研究していた時代は
    そうじゃない。

    当時のエリオットは、
    年足・月足・週足・日足など、
    異なる時間軸の市場データを並べ、

    長い期間にわたる値動きを
    比較しながら研究していった。

    その研究から、
    異なる時間軸でも繰り返し現れる構造
    に注目していったんだね。

    エリオットは、
    こうした研究を通して、

    異なる時間軸でも
    似たような構造が現れる

    ということに注目していった。

    ここが、
    今のエリオット波動でいう、

    波の中に、さらに波がある

    という考え方にもつながってくる。

    大きな波の中に、
    小さな波がある。

    そして、
    その小さな波も、
    さらに細かな波からできている。

    まさに、
    現在のチャートで見る
    “入れ子構造”だね。


    Q4|
    エリオットは「相場はランダムじゃない」と考えたの?

    ここは、
    今回の記事とも
    ちょっとつながるところ。

    市場の値動きは、
    一見すると、

    上がる。
    下がる。
    また上がる。
    急に下がる。

    ……と、
    バラバラに見える。

    でも、エリオットは、
    長期間の市場データを研究する中で、

    「この動きには、
     何らかの秩序があるのでは?」

    と考えた。

    価格変動は
    完全にランダムなのではなく

    繰り返し現れる
    “型”
    がある

    そして、
    その型を
    「波」として整理した。

    これが、
    エリオットの
    Wave Principle(波動原理)
    につながっていく。

    もちろん、
    ここで誤解しないでほしいのは、

    「エリオット波動を使えば、
     未来の値動きが完全に分かる」

    という話ではないこと。

    実際、
    現代のエリオット波動分析でも、
    波の解釈には、
    ルールやガイドラインを用いながら、
    リアルタイムでは、
    複数の解釈を検討する場面がある。

    つまり、

    「相場を完全に当てる」

    というより、

    「複雑に見える値動きの中から、
     構造を見つけようとする」

    という発想なんだね。


    Q5|
    「波動原理」は、どうやって形になったの?

    エリオットの研究は、
    1930年代に入ると
    ひとつの理論として
    まとまり始める。

    そして1934年ごろには、
    それまでの市場観察から得た考えを
    他者に提示するまでになったよ。

    その後、
    チャールズ・J・コリンズとの協力を経て、
    1938年8月31日に、

    『The Wave Principle』

    が出版される。

    これが、
    エリオットの波動原理を
    まとめた代表的な著作になる。

    ここから、

    「市場には波がある」

    という考え方が、
    ひとつの理論として
    世に出ていくことになる。

    ちなみに、
    エリオットはその後も研究を続け、

    1946年には、

    『Nature’s Law
      – The Secret of the Universe』

    という著作も残しているよ。


    Q6|
    じゃあ、エリオットは「波を数えろ」と言っていたの?

    さて。

    ここで、
    今回の記事につながる
    ちょっと大事な疑問。

    エリオット波動には、

    1波。
    2波。
    3波。
    4波。
    5波。
    A波。
    B波。
    C波。

    さらに、
    5-3-5-3-5……

    なんていう
    細かな表記まである。

    だから、

    「エリオット波動って、
     とにかく波を数える理論でしょ?」

    と思いやすい。

    たしかに、
    エリオットの理論では
    波の数や構造を細かく分類している。

    でも、
    ここで一度、
    視点を変えてみよう。

    エリオットが長い期間をかけて
    見ようとしたのは、

    「3波を当てること」だけではない。

    もっと大きく、

    市場の値動きには
    繰り返される構造があるのではないか

    ということだった。

    だから、
    つむトレでは、

    「今は何波?」

    と、
    細かく数えることを
    目的にしない。

    レン

    でもさ。
    それじゃあ、
    せっかくのエリオット波動なのに、
    波を数えなくていいの?

    つむぎ

    うん。
    つむぎは、
    数えようとしてないよ♪

    それよりも、

    今の相場は、
    推進しているのか。


    それとも、
    調整しているのか。


    そして、
    調整したあとに、
    もう一度推進する力があるのか。


    こっちを見てるよ。

    波の名前に
    チャートを合わせるんじゃなくて、

    目の前の値動きから
    波の構造を読む

    これが、
    つむトレでエリオット波動を見るときの
    基本姿勢なんだよね。


    Q7|
    100年近く経っても、なぜ「エリオット波動」は残っている?

    エリオットが
    Wave Principleをまとめてから、
    もう長い年月が経っている。

    それでも、
    エリオット波動という名前は
    今も残っている。

    その理由を、
    「未来を当てる理論だから」
    とだけ考えると、
    ちょっと違う気がする。

    むしろ面白いのは、

    相場を単なる
    上下動としてではなく
    “構造”として見ようとしたこと

    価格が、

    進む
    ↓
    調整する
    ↓
    また進む

    その繰り返しの中に、
    さらに小さな波がある。

    こうした見方は、
    今のチャートを眺めるときにも
    使える。

    そして、
    ここまで見てくると、

    「波を数えること」

    よりも、

    波がどう連なっているのか
    を見ること

    のほうが、
    なんだか大事に思えてこない?

    エリオットが
    何十年分もの市場データを眺めながら
    探していたもの。

    それは、
    もしかすると、

    “次の数字”ではなく
    “市場の中にある繰り返しの構造”

    だったのかもしれないね。

    から、
    つむトレでは――

    エリオット波動では
    波の番号を当てにいかない
    構造を見る

    この視点で、
    ここから先の「3波」と「5波」を
    もう一度チャートに戻して
    見てみよう♪

    エリオット波動の3波と5波をトレードでどう見る?――「波を探す」のではなく、推進の勢いを見る

    ここまで、
    エリオット波動の基本的な考え方や、
    1波・2波・3波・4波・5波、
    そしてA波・B波・C波について触れてきた。

    とはいえ――

    これらを細かく覚えて、
    実際のトレードで

    「今は1波かな?」
    「ここから2波?」
    「じゃあ、次は3波を狙おう!」

    ……と、
    波の番号を一つひとつ当てながら使う必要はないんだよね。

    つむぎ自身も、

    「インパルスって、
     たしかこんな感じだったよね」

    くらいの、
    ざっくりした認識。

    正直、
    トレード中に
    波の細かな形や番号を
    意識しているわけではない。

    じゃあ、
    エリオット波動を何に使っているのか?

    ここからは、
    エリオット波動を
    「知識」として細かく覚えて、
    それを無理にトレードへ当てはめるのではなく、

    エリオット波動を
    実際のトレードでは、どう見るのか

    これを、
    つむトレの視点から話していこうと思う。

    そのひとつが、

    推進の方向は、どちらなのか?

    ということ。

    今の値動きは、
    上へ進もうとしているのか。

    それとも、
    下へ進もうとしているのか。

    そして、
    その方向へ進む力は、
    強くなっているのか。

    弱くなっているのか。

    エリオット波動を、
    そんなふうに眺めてみる。

    すると、
    「3波を探す」という見方とは、
    ちょっと違った景色が見えてくるんだよね。

    ここからは、
    その「違った景色」を
    ひとつずつ見ていこう♪

    3波はなぜ注目される?――推進の勢いが強まりやすい場面

    エリオット波動の話になると、
    必ずといっていいほど登場するのが、

    「3波は大きく伸びやすい」

    という話。

    でもね。

    ここも、
    「エリオット波動では3波が重要だから」

    だけで終わらせたくないんだよね。

    なぜ、
    3波のところで
    推進の勢いが強まりやすいのか。

    これを、
    これまでつむトレで見てきた
    別の考え方とも重ねながら、
    少し掘り下げてみよう。

    1波から5波へ――3波は「推進が強まりやすい」位置
    推進と調整を繰り返す流れの中で、3波の役割を見る
    1波
    動き始める
    推進
    →
    2波
    いったん調整
    調整
    →
    3波
    推進が強まりやすい
    推進
    →
    4波
    再び調整
    調整
    →
    5波
    もう一度推進
    推進
    推進 → 調整 → 推進が強まりやすい → 調整 → 推進
    3波だから強いのではなく、推進する値動きが強まった部分を「3波」として捉えてみる。

    1波は「動き始め」、3波は「推進が強まる」

    まず、
    エリオット波動の基本形を
    もう一度だけ眺めてみる。

    1波で、
    それまでとは違う方向へ
    値動きが始まる。

    そして2波で、
    いったん押し戻される。

    ここまでは、
    まだ「本当に流れが変わったのかな?」
    という段階かもしれない。

    ところが、

    2波の調整が終わって、
    再び1波と同じ方向へ動き始める。

    そこから高値を更新し、
    また押し戻され、
    それでも再び高値を更新する。

    この繰り返しが続くと、
    最初は小さかった推進が、
    だんだんと目立つようになってくる。

    レン

    つまり、
    1波が“始まり”で、
    3波は“その方向への動きが強くなったところ”
    って感じ?

    つむぎ

    そうそう♪
    だから、
    つむぎ的には、
    エリオットでいう3波は、
    “特別な波”として見るより、
    推進する力が強まってきた状態
    として見るほうが、
    チャートを読むうえでは分かりやすいと思ってる。

    たとえば、
    上昇相場なら、

    高値を更新する。
    押し戻される。

    でも、
    その押し戻しで流れが壊れない。

    そして、
    また高値を更新する。

    しかも、
    前の推進よりも、
    上への進み方が明らかに力強くなってきた。

    こうなってくると、
    チャートを見ていても、

    「あれ?
     前の波より上への勢いが強くない?」

    という変化が感じられる。

    これが、
    つむトレで見たいところ。

    「今が3波なのか?」
    ではなく
    「推進の勢いが強まっているのか?」

    なんだよね。

    これは、
    以前の「N波動」の記事でも
    見てきた考え方につながっている。

    N波動で見ていたのは、
    高値・安値の更新が
    どのようにつながっていくのか。

    エリオット波動も
    見方を変えれば、

    推進と調整が連なりながら
    相場がどちらへ進んでいるのか

    を見ている。

    だから、
    3波だけを切り取って考えるより、

    1波で動き始める。
    2波で調整する。

    その調整をこなして、
    再び推進する。

    そして、
    その推進が強まってくる。

    この「流れ」を見る。

    ここが、
    つむトレでは大事なんだよね。

    \ 合わせて読みたい /

    フィボナッチから見る「伸び」と市場心理

    さて。

    ここで、
    ちょっと別の角度から
    見てみよう。

    以前の記事で、
    フィボナッチについて
    「心理収束点」という見方を紹介した。

    フィボナッチというと、

    23.6%
    38.2%
    50.0%
    61.8%
    78.6%

    という数字を思い浮かべるよね。

    でも、
    今回ここで見たいのは、

    「○%まで来たから3波」

    という話ではない。

    そうではなく、

    価格が伸びていくにつれて
    相場参加者の受け止め方も
    変化していく

    というところ。

    STEP
    最初の動きでは…

    「本当に上がるのかな?」

    と半信半疑。

    STEP
    少し進んでくると…

    「もしかしたら、
     この方向でいいのかも」

    と様子を見る人が増える。

    STEP
    さらに進めば…

    「やっぱり上なのかな」

    と意識する人が増えてくる。

    STEP
    そして、
    多くの人が意識する水準を超えてくると…

    「この流れ、
     かなり強いんじゃない?」

    と感じる人も増えてくる。

    もちろん、
    すべての投資家が同じように考えるわけじゃない。

    でも、
    価格が動けば動くほど、
    その価格帯を意識する参加者が増えたり、
    新たな判断が生まれたりする。

    つまり、

    「値動きが進む」ことそのものが
    市場参加者の認識を変化させていく

    ここが面白いところなんだよね。

    レン

    じゃあ、
    フィボナッチの数字そのものというより、
    価格が伸びていく
    “過程”を見るってこと?

    つむぎ

    そうそう♪
    今回のエリオット波動との接続も、そこなんだよね。

    1波で、
    まだ小さな動きだったものが、

    調整を挟みながら、
    さらに先へ進む。

    その途中で、
    市場参加者の見方も変わっていく。

    そして、
    その変化が値動きの推進を
    さらに目立たせることがある。

    だから、
    フィボナッチで見ていた
    「価格と心理の収束」という視点から見ても、

    相場が進むにつれて
    推進の勢いが目立ってくる

    という景色が見えてくる。

    ここで、
    もう一度エリオット波動に戻ってみる。

    この「推進の勢いが強まっていく流れ」を、
    波の連なりとして表現したとき、

    1波 → 2波 → 3波

    という構造が、
    ひとつの見方として浮かび上がってくる。

    \ 合わせて読みたい /

    ファン理論の「勢読み」で見る、1波・3波・5波

    そして、
    もうひとつ。

    つむトレで
    かなり大切にしているのが、
    ファン理論で出てきた

    「勢読み」

    という考え方。

    ファン理論では、
    単にラインを引いて
    価格がその線で止まるかを見るだけではなく、

    「勢」=市場の流れとエネルギー

    として、
    値動きの勢いの変化を読む。

    これを、
    エリオット波動と重ねてみると、
    かなり面白い♪

    たとえば、

    1波。

    ここは、
    それまでとは違う方向へ
    「勢」が生まれ始めるところ。

    まだ、
    その方向へ進む力は
    はっきりしないかもしれない。

    だから、
    ラインにすれば
    比較的緩やかな動きとして
    見えることもある。

    そして3波。

    ここでは、
    その方向へ働く「勢」が
    強くなってくる。

    値動きの更新も目立ち、
    押し戻しを挟んでも、
    また同じ方向へ進む。

    ラインで見れば、
    角度が強くなっていくような動き。

    これが、

    勢が強く働いている状態

    として見えてくる。

    レン

    じゃあ、
    ファン理論でいう“勢”と、
    エリオットの3波って、
    同じものなの?

    つむぎ

    同じ理論ってわけじゃないよ。
    でもね。
    違う理論なのに、同じような“勢いの変化”が見えてくる。
    そこが面白いんだよね。

    そして5波。

    ここでは、
    推進そのものは続いている。

    でも、
    ずっと同じ勢いのまま
    進むとは限らない。

    更新は続いているのに、
    少しずつ伸びが鈍くなる。

    押し戻しが深くなる。

    あるいは、
    それまでのような勢いが
    感じられなくなってくる。

    そんな変化が出てくれば、

    「推進の勢に、
     何か変化が出てきたのかな?」

    と見ることができる。

    これが、
    ファン理論でいう
    「勢の変化」という見方とも
    重なってくる。

    だから、
    つむトレでは、

    1波=勢が生まれ始める。
    3波=勢が強く働く。
    5波=勢の変化が見えてくることがある。

    というイメージで捉えると、
    エリオット波動が
    ずっと身近になるんだよね。

    もちろん、

    「1波は必ず緩やか」
    「3波は必ず急角度」
    「5波は必ず失速」

    という話ではない。

    ここは、
    あくまで値動きの変化を読むためのイメージ。

    波の番号に
    チャートを無理やり合わせるための
    ルールじゃない。

    \ 合わせて読みたい /

    違う理論なのに、見えている景色は同じ

    ここまで、

    エリオット波動。
    N波動。
    フィボナッチ。
    ファン理論。

    そして、
    「トレンドのとらえ方」。

    いくつかの考え方を
    重ねて見てきた。

    すると、
    ちょっと不思議じゃない?

    それぞれ、
    理論としては別物なのに、

    「動き始める」
    ↓
    「調整する」
    ↓
    「再び推進する」
    ↓
    「推進の勢いが強まる」
    ↓
    「やがて勢いに変化が現れる」

    という、
    似たような景色が見えてくる。

    N波動なら、
    高値・安値の更新という
    「波の連なり」。

    トレンドのとらえ方なら、
    高値・安値が形成される
    「構造」。

    フィボナッチなら、
    価格の進行と、そこに集まりやすい
    「市場参加者の意識」。

    ファン理論なら、
    市場の流れとエネルギーである
    「勢」。

    そして、

    エリオット波動なら、
    「推進と調整が繰り返される
     波の連なり」。

    として見る。

    名前は違う。
    見ている場所も違う。

    でも、チャートを眺めていると、

    相場の推進する力が
    どのように生まれ
    強まり
    そして変化していくのか

    というところで
    それぞれの理論が重なってくる

    だから、
    つむぎは3波を、

    「3波だから買う」

    とは考えない。

    そうではなく、

    推進の勢いが強まっている
    この状態を
    エリオット波動では
    3波という言葉でも表現できる

    くらいの感覚。

    これなら、
    波の番号を必死に数えなくてもいい。

    チャートを見て、

    「あっ、
     なんだか勢いが出てきたよ」

    と感じたとき。

    その値動きの構造を、
    エリオット波動という
    ひとつの言葉でも
    捉えられるようになる。

    ここまで来ると、
    3波の見え方が
    ちょっと変わってこないかな?

    レン

    でもさ。
    3波がそんなに強くなりやすいなら、
    だったら最初から
    3波を探しにいけばいいんじゃない?

    つむぎ

    ……そこなんだよね♪

    この疑問、
    実はかなり大事。

    だって、
    「3波は強い」と知ったら、
    誰だって、

    じゃあ、3波の始まりを先に見つけたい

    って思うから。

    でもね。

    海に行ったからといって、
    必ず「いい波」が来るとは限らない。

    相場も、
    ちょっと似ているんだよね。

    次は、
    この「波を探しにいかない」という
    つむトレの考え方を、
    サーフィンにたとえて
    もう少し分かりやすく見てみよー♪

    3波を探しにいかない――海に行けば「いい波」が来るとは限らない

    さっきの話を聞くと、
    こんな疑問が出てくるかもしれないよね。

    レン

    3波って、
    推進の勢いが強くなりやすいんだよね?
    だったら、
    3波が始まりそうなところを
    先に見つければいいんじゃない?

    つむぎ

    うん。
    そう思うよね。
    つむぎも、
    エリオット波動を知ったばかりなら、
    たぶん同じことを考える。
    「どうすれば3波の始まりを見つけられるんだろう?」
    って。
    でもね。
    つむトレでは、
    そこを探しにいかない。
    それはなぜか……

    ちょっと、
    海の話に置き換えてみよっか♪

    海に行けば、必ず「いい波」が来るわけじゃない

    サーフィンをする人が、
    海へ向かったとする。

    今日は、
    いい波に乗るぞ!

    そう思って海に入る。

    でも――

    海に入ったからといって、
    目の前に都合よく
    「最高の波」が来てくれるとは限らない。

    波が小さい日もある。
    ほとんど波がない日もある。
    タイミングが合わない日もある。

    逆に、
    突然、

    「うわっ、
     めちゃくちゃいい波が来た!」

    という日もある。

    つまり、

    海へ行くことと
    いい波が来ることは別の話

    これは
    相場にも言えること

    「今日は3波を狙おう」

    と決めてチャートを開いたからといって、
    3波が都合よく現れてくれるわけじゃない。

    レン

    なるほど。
    “3波を探す”って、
    海に入る前から
    『今日はこの波に乗るぞ!』
    って決めてるようなものか。

    つむぎ

    そういうこと♪
    海って、
    サーファーの都合で
    波を作ってくれないよね♪

    それは、
    相場も同じ。

    こちらが、

    「ここから3波!」

    と思ったところから、
    そのまま大きく伸びるとは限らない。

    少し上がって、
    また下がる。

    高値を更新したと思ったら、
    すぐに押し戻される。

    方向感がなくなって、
    横ばいになることもある。

    場合によっては、
    「3波が来た!」と思った動きそのものが、
    ただの一時的な反発だった、
    ということもある。

    だから、

    「3波を予測して待つ」
    のではなく
    「推進する波が実際に現れたか」
    を見る

    これが、
    つむトレの考え方。

    「いい波」が来たら、そこではじめて考える

    サーフィンなら、

    「今日はいい波が来るはず!」

    と願いながら、
    海を見続けるより、

    波が来る
    ↓
    その波を確認する
    ↓
    自分が乗れる波なのかを見る
    ↓
    乗れるなら乗る

    そんな感じだよね。

    トレードも、
    これに近い。

    まず、

    「3波が来るはず」

    と予測しておくのではなく、

    チャートを見ていて、

    「あれ?」

    と気づく。

    高値の更新が続いている。

    押し戻しが入っても、
    流れが崩れない。

    また高値を更新する。

    しかも、
    その推進する動きが
    だんだん目立ってきた。

    ここで初めて、

    「おっ、推進の勢いが出てきたね」

    と見る。

    これが、
    つむぎにとっての
    「いい波が来た」に近い。

    そして、

    「この波、
     自分が乗れるかな?」

    と考える。

    ここで大切なのは、

    「3波だから乗る」

    ではない。

    推進の構造が
    見えてきたから
    その流れに乗れるかを考える

    ということ。

    この違い、
    けっこう大きいんだよね。

    「3波を探す」と「3波っぽい動きを見る」は違う

    ここで、
    言葉を少し整理しておこう。

    「3波を探す」

    というのは、

    最初に
    「3波が来るはず」と考えて、

    チャートの中から
    それらしい場所を探してしまうこと。

    すると、

    「ここが1波かな?」
    「じゃあ、この押しが2波?」
    「だったら、ここから3波!」

    と、
    波の番号にチャートを合わせたくなる。

    これをやり始めると、
    相場がこちらの想定どおりに
    動いてくれないときに、
    どんどん苦しくなる。

    一方、

    「3波っぽい動きを見る」

    なら、

    まずチャートを見る
    ↓
    高値・安値の更新を見る
    ↓
    押し戻しを見る
    ↓
    推進の幅を見る
    ↓
    そして
    今
    推進する勢いが
    強まっているのか
    を確認する

    その結果として、

    「ああ、
     これはエリオット波動でいう
     3波のような推進としても見られるな」

    と捉える。

    つまり、
    順番が逆なんだよね。

    波の名前を先に置かない
    目の前の値動きが先

    エリオット波動は、
    その値動きを整理するための
    「もうひとつの見方」として使うってわけ。

    相場に「いい波」が来ても、必ず乗るわけじゃない

    そして、
    サーフィンのたとえには
    もうひとつ大事なところがある。

    いい波が来たからといって
    必ず乗らなければならないわけじゃない

    波が大きすぎるかもしれない。
    自分の技量では難しいかもしれない。
    タイミングが合わないかもしれない。

    そもそも、
    乗る準備ができていないかもしれない。

    それは、
    相場も同じ。

    推進の勢いが強くなってきたからといって、

    「よし、買い!」

    と即決するわけではない。

    自分のトレード条件に合っているのか。
    今から乗っても遅くないのか。
    損切りをどこに置くのか。

    そして、
    その推進が本当に続いているのか。

    そういう別の判断が必要になる。

    だから、

    エリオット波動の3波は
    「買いのサイン」ではなく
    推進の勢いが強まっていることを
    捉える視点

    として使う。

    ここが、
    つむトレでは重要なんだよね。

    レン

    じゃあ、
    エリオット波動が
    “売買サイン”を出してくれるわけじゃないんだ。

    つむぎ

    うん。
    エリオットが
    『今すぐ乗って!』
    って教えてくれるわけじゃない。
    ただ、
    『今、相場に大きな波が生まれているかもしれないよ』
    って、
    チャートを見る目を
    ひとつ増やしてくれる感じかな♪

    「波を探す」のではなく、「波が来たことに気づく」

    これが、
    つむトレでエリオット波動を見るときの
    大きな違い。

    3波を探して、
    未来を当てにいく。

    のではなく、

    実際に推進する動きが現れたとき
    その波の勢いに気づく

    海に行けば、
    必ずいい波が来るわけじゃない。

    でも、
    いい波が来たときに、

    「あっ、
     これは乗れるかもしれない」

    と気づける準備をしておく。

    相場も、
    それと同じ。

    3波がいつ来るかを
    当てる必要はない。

    むしろ、

    いい波が来たときに
    それを“いい波”として認識できること

    のほうが、
    つむトレでは大切なんだよね。

    じゃあ、

    「いい波が来た」

    と感じたとき、
    実際のチャートでは
    何を見ればいいんだろう?

    ここで、
    前のセクションで触れた
    エリオット波動の基本的な知識が、
    もう一度つながってくる。

    エリオット波動の波を
    細かく数えるためではない。

    目の前の値動きが、

    推進しているのか。

    それとも、

    いったん調整しているのか。

    その違いを眺めるための、
    ひとつの補助線として使う。

    たとえば、

    高値の更新が続いている。

    押し戻しが入っても、
    流れが崩れない。

    そして、
    また高値を更新する。

    そんな値動きを見たとき、

    「これは3波だから上がる」

    と考えるのではなく、

    「推進する構造が、
     強くなってきたな。」

    と捉える。

    そのうえで、

    「ああ、
     エリオット波動でいうなら、
     こういう流れを
     3波として表現するのか。」

    と見る。

    この順番なんだよね。

    もちろん、

    「今は3波だから買おう」

    という話ではない。

    そこを目的にすると、
    また「波を数える世界」に
    戻ってしまうからね。

    そうではなくて、

    エリオット波動の知識を
    目の前の値動きを読むための
    「補助線」として使う

    これくらいの距離感で
    いいんじゃないかな。

    5波はどう見る?――「最後の波」と決めつけず、推進の流れを見る

    3波について、
    ここまで見てきた。

    推進の勢いが強まってくる。

    その流れを、
    「3波」という言葉でも
    捉えられる。

    じゃあ、
    その先にある5波は
    どう見ればいいんだろう?

    エリオット波動では、
    1波・2波・3波・4波と進んだあとに、
    5波がやってくる。

    だから、

    「5波=最後の波」

    というイメージを
    持っている人も多いよね。

    でも……

    つむトレでは、
    ここでも、

    「5波だから、もう終わり」

    とは考えない。

    5波だからといって、
    その瞬間に推進が止まるわけではない。

    むしろ、
    5波に入っていると考えられるような場面でも、

    価格は
    まだ同じ方向へ進んでいる

    ここを、
    まず押さえておきたいんだよね。

    1波から5波へ――5波は「最後」と決めつけない
    推進と調整を繰り返す流れの中で、5波の役割を見る
    1波
    動き始める
    推進
    →
    2波
    いったん調整
    調整
    →
    3波
    推進が強まりやすい
    推進
    →
    4波
    再び調整
    調整
    →
    5波
    もう一度推進
    推進
    推進 → 調整 → 推進 → 調整 → もう一度推進
    5波だから終わるのではなく、5波でも推進する値動きは続いている。まずは、その流れを見る。

    5波でも、推進は続いている

    たとえば、
    上昇の流れを見てみよう。

    1波で、
    それまでとは違う方向へ動き始める。

    2波で、
    いったん押し戻される。

    3波で、
    推進する力が強まる。

    4波で、
    また調整する。

    そして5波。

    ここでも、
    高値更新が続いている。

    つまり、

    「5波=終わり」
    ではなく
    「5波でも、まだ推進している」

    ということ。

    ここを見落とすと、

    「5波だから、
     そろそろ売らなきゃ」

    みたいに、
    波の番号だけで判断したくなってしまう。

    でも、
    チャートはそんなに単純じゃない。

    5波の途中でも、
    さらに高値を更新するかもしれない。

    そのまま、
    推進が続くかもしれない。

    逆に、

    「あれ?」

    と思うような変化が
    出てくることもある。

    だから、
    5波を見るときも、

    「何波だからどうなる」

    ではなく、

    「今、推進する力はどうなっている?」

    と見る。

    これが、
    つむトレの基本姿勢なんだよね。

    5波で見たいのは、「推進の変化」

    じゃあ、
    5波では何を見るのか。

    ここで、
    さっきの「勢読み」が
    もう一度つながってくる。

    たとえば、

    高値更新は続いている。

    でも、

    前の推進ほど
    更新幅が大きくない。

    押し戻しが、
    少しずつ深くなっている。

    前ならスッと伸びていたところで、
    なかなか価格が進まない。

    そんな変化が
    出てくることがある。

    すると、

    「推進は続いているけど、
     その勢いに変化が出てきたのかな?」

    と考えられる。

    ここが、
    5波を見るときの
    面白いところ。

    「5波だから弱い」

    のではない。

    そうではなく、

    実際の値動きに
    推進の変化が現れているか

    そこを見る。

    これは、
    ファン理論で見てきた
    「勢」の変化とも重なる。

    勢が強く働いているときには、
    価格が比較的スムーズに
    同じ方向へ進んでいく。

    でも、
    その進み方に変化が出てくれば、

    「あれ?
     前ほど進まなくなってきた?」

    と気づける。

    5波という名前を
    知らなくても、
    この変化そのものは
    チャートから見つけられる。

    だからこそ、
    つむトレでは、

    5波を探すことより
    推進の変化を見る

    こっちを大切にしているんだよね。

    「5波=失速」とも決めつけない

    ここは、
    もうひとつ大事。

    さっきから、

    「更新幅が小さくなる」
    「押し戻しが深くなる」
    「進みにくくなる」

    という話をしてきたけれど、

    これは、

    「5波なら必ずこうなる」

    という意味ではない。

    5波でも、
    しっかり価格が伸びることはある。

    勢いよく高値を更新していくこともある。

    だから、

    「5波だから失速する」

    と決めつけるのも、
    やっぱり違う。

    大切なのは、

    波の名前ではなく
    目の前の値動きに変化が出ているか

    ということ。

    これは、
    3波のときにも
    同じだったよね。

    3波だから強い。

    ではなく、

    推進する力が強まってきた
    結果として
    あとから振り返ると
    3波として捉えられることがある

    そして5波も、

    5波だから弱い。

    ではなく、

    推進が続く中で
    その勢いに
    どんな変化が出ているのかを見る

    この順番なんだよね。

    3波と5波を、「番号」ではなく「流れ」で見る

    こうして考えると、

    3波と5波の見え方も
    少し変わってくる。

    3波では、
    推進の勢いが強まっているか。

    5波では、
    推進が続く中で、
    その勢いに変化が出ていないか。

    もちろん、
    これはエリオット波動の
    波を機械的に分類するための
    ルールじゃない。

    あくまで、

    チャートの中で起きている
    「推進の変化」
    を読むための視点

    そう考えると、

    「今は3波だから買う」

    とか、

    「5波だからもう終わり」

    という、
    番号だけの見方から
    少し離れられる。

    レン

    なるほど。
    3波は、
    「推進が強まっているか」を見る。
    5波は、
    「推進が続いているけど、
     その勢いに変化がないか」を見る。
    そんな感じ?

    つむぎ

    そうそう♪
    もちろん、
    毎回きれいに
    そんな形になるわけじゃない。
    でも、
    「波の番号」より、
    「その波がどう進んでいるのか」
    を見る。
    この意識があるだけで、
    エリオット波動は
    ずいぶん身近になると思うよ。

    そして、
    ここまで見てきたように、

    N波動。
    フィボナッチ。
    ファン理論。
    トレンドのとらえ方。

    それぞれ違う方法でも、
    チャートの中にある
    「推進」と「調整」、
    そして「勢いの変化」を
    見ることができる。

    エリオット波動も、
    そのひとつ。

    だから、
    つむトレでは、

    エリオット波動を、
    未来の波を当てるための番号表
    として使うのではなく、

    エリオット波動は
    目の前の相場が
    どちらへ推進し
    その推進に

    どんな変化が出ているのかを
    見るための補助線

    として眺めているんだよね。

    ここまで来ると、
    「3波」「5波」という言葉も、

    「当てなきゃいけない答え」

    ではなく、

    今の値動きを整理するための言葉

    くらいに感じられてくる。

    そして次は、
    3波・5波だけではなく、

    「じゃあ、
     その間にある2波と4波は?」

    というところも
    気になってくるよね。

    さらに、

    「2波や4波は、どのくらい戻るの?」
    「波の長さは、どう見るの?」

    という疑問も出てくる。

    ここからは、
    エリオット波動の
    「調整の深さ」と「波の長さ」に
    少し目を向けてみよう♪

    エリオット波動の2波・4波・長さ――「何%戻ったか」より、波の変化を見る

    ここまで、
    3波を中心に、

    「推進する波が現れたとき、
     その勢いに気づく」

    という見方をしてきた。

    でもね。

    推進する動きが、
    ずっと一直線に続くわけじゃない。

    上がっていけば、
    どこかで押し戻される。

    下がっていけば、
    どこかで戻される。

    そうやって、

    推進と調整を繰り返しながら
    相場は少しずつ進んでいく

    エリオット波動の基本的な推進波では、
    「2波」と「4波」は、
    そんな推進の途中に現れる
    調整として捉えられる。

    そして、
    ここで面白いのが、

    「何%戻ったのか?」

    だけを見るのではなく、

    エリオット波動でいう
    その調整によって
    推進する勢いがどう変化したのか?

    を見ること。

    今回は、
    この2波・4波と、
    そこから見えてくる
    「波の長さ」について考えてみよう。

    1波から5波へ――2波・4波は「推進の途中にある調整」
    推進と調整を繰り返す流れの中で、2波・4波の役割を見る
    1波
    動き始める
    推進
    →
    2波
    いったん調整
    調整
    →
    3波
    推進が強まりやすい
    推進
    →
    4波
    再び調整
    調整
    →
    5波
    もう一度推進
    推進
    推進 → 調整 → 推進 → 調整 → 推進
    2波・4波は、推進の途中に入る調整。調整の深さや長さから、推進する勢いの変化を見る。

    2波と4波は「推進の途中にある調整」と考える

    まずは、
    2波と4波の基本的な役割から。

    エリオット波動の基本的な推進波では、

    1波
    ↓
    2波
    ↓
    3波
    ↓
    4波
    ↓
    5波

    という流れで、
    上昇や下落が進んでいく。

    ここで、

    1波・3波・5波が
    推進する側。

    2波・4波が
    その途中に入る調整側。

    ざっくり言えば、
    そんな関係になっている。

    レン

    じゃあ、
    2波と4波は、
    単純に“逆方向へ動く波”
    って考えればいいの?

    つむぎ

    うん。
    まずはそれくらいの理解で大丈夫。
    ただし、
    ここで大事なのは、
    “逆方向に動いた”ことだけを見るんじゃない
    ってことなんだよね。

    たとえば、
    上昇方向へ1波が動いたあと、

    いったん
    下へ押し戻される。

    これが2波。

    そして、
    その押し戻しが終わると、
    再び上昇方向へ動き出す。

    そこで3波として、
    推進する動きが強くなっていく。

    つまり2波は、

    「上昇が終わったから下がった」

    と見るのではなく、

    「上昇方向へ進む途中で、いったん調整が入った」

    と見ることができる。

    ここは、
    つむトレでかなり大切なところ。

    相場をチャートで見ていると、
    下がった瞬間に、

    「トレンドが終わった?」

    と感じることがある。

    でも、

    高値・安値の更新構造を見てみると、
    まだ上昇の流れそのものは
    崩れていないかもしれない。

    以前の波動シリーズでも
    「押し安値・戻り高値」や
    「トレンドのとらえ方」で話してきたけれど、

    一時的な逆方向の値動きと
    トレンドそのものの崩れは
    同じではない

    ここを分けて考える。

    \ 合わせて読みたい /

    だから、

    「2波だから、
     ここは必ず押し目になる」

    と考えるのではなく、

    「推進の途中で、
     いったん調整が入っているのかな?」

    くらいの目線で見る。

    このほうが、
    実際のチャートでは使いやすい。

    そして、
    もうひとつ出てくるのが4波。

    3波で大きく推進したあと、
    再び調整が入る。

    それが4波。

    この4波も、

    「5波の前だから、
     必ず次に上がる」

    と決めつけるものではない。

    ここでも見るのは、
    波の名前より、

    調整したあとも
    推進する構造が残っているのか?

    ということ。

    レン

    なるほど。
    2波も4波も、
    “逆方向に動いた波”として
    覚えるより、
    推進の途中に入る
    “調整の時間”として見たほうが、分かりやすいね。

    つむぎ

    そうそう♪
    そして、
    この調整が
    どのくらい深いのか。
    どのくらい長いのか。

    前の推進と比べて、
    どんな変化が出ているのか。
    ここを見ると、
    もっと面白くなってくるんだよね♫

    つまり、

    2波・4波を見る目的は
    波の番号を確認することではない


    推進と調整の関係を見ながら
    相場の勢いが
    どう変化しているのか

    を感じ取ること

    ここから、
    「波の長さ」という話につながってくる。

    2波・4波の「深さと長さ」から、推進の勢いの変化を見る

    では、
    2波や4波では、
    いったい何を見ればいいのか?

    ここで注目したいのが、

    「深さ」と「長さ」

    なんだよね。

    もちろん、
    単純に「何円下がったか」だけを見るわけじゃない。

    その調整が、

    どれくらい深く戻ったのか

    そして、

    どれくらいの時間をかけたのか

    この2つを、
    前の値動きと比べながら見ていく。

    たとえば、

    最初の押し戻しは、
    それほど深くない。

    しかも、
    比較的短い時間で終わって、
    すぐに高値更新へ戻っていく。

    こういう動きなら、

    「まだ推進する流れが残っているな」

    と見ることができる。

    ところが、

    次の調整が、
    前より深くなってきた。

    さらに、
    調整に時間もかかるようになった。

    そのうえ、
    調整が終わっても、
    なかなか高値更新へ戻れない。

    そうなると、

    「これまでと同じ勢いで、
     推進が続いているのかな?」

    と、
    少し立ち止まって見る必要が出てくる。

    レン

    でも、
    調整が深くなったからって、
    すぐにトレンド終了とは
    言えないんだよね?

    つむぎ

    そう。
    そこは、
    前の値動きと比べてみる。
    「深くなった」という事実そのものより、
    それによって景色がどう変わったのかを見るんだよ。

    ここで大事なのは、

    「深くなったから、トレンド終了」

    と決めることじゃない。

    そうではなく、

    前と比べて
    値動きの景色が変わってきた

    と捉えること。

    この違いなんだよね。

    「長さ」は、サイクルのように時間のリズムから見る

    ここでいう「長さ」は、
    単純に、

    「10日かかった」
    「15日かかった」

    という絶対的な日数だけを見るものではない。

    たとえば、
    最初の調整が5日くらいで終わったのに、

    次の調整では10日かかった。
    さらに次は15日かかった。

    そんなふうに、

    相場が作ってきた時間のリズム
    と比べてみる

    レン

    じゃあ、
    10日だから長い、
    5日だから短い……
    っていうことじゃない?

    つむぎ

    そうそう。
    相場によって、
    もともとのリズムが違うからね。

    すると、

    「調整にかかる時間が、
     少しずつ長くなっているな」

    という変化が見えてくる。

    これは、
    前に紹介した
    「サイクル」の考え方ともつながってくる。

    \ 合わせて読みたい /

    もちろん、

    調整が長くなったからといって、
    すぐにトレンドが終わるわけじゃない。

    見るのは、

    前の波と比べて
    時間の使い方がどう変わったか

    なんだよね。

    「深さ」は、フィボナッチや過去の価格帯から見る

    一方、

    「深さ」は、
    価格の戻し幅として見ることができる。

    ここでは、
    フィボナッチを物差しとして使うのも
    ひとつの方法。

    たとえば、

    38.2%、
    50%、
    61.8%。

    こうした数字を使って、

    「今回の押し戻しは、
     前の波に対して
     どのくらいの深さなのか?」

    を測ってみる。

    ただし、
    ここでも大事なのは、

    「何%戻ったか」
    だけで判断しないこと

    過去の高値や安値。
    直前の押し安値や戻り高値。
    サポートやレジスタンスになっている価格帯。

    そうした場所と重ねてみることで、

    「この押し戻しは、
     相場の中でどんな位置にあるのか?」

    が見えてくる。

    フィボナッチの数字そのものより、

    その数字が
    チャートのどこに現れているのか

    ここを見るんだよね。

    「長さ」と「深さ」を合わせて、波の変化を見る

    ここまで見てきた、

    時間の長さ

    そして、

    価格の深さ

    この2つは、
    別々に見るだけではない。

    合わせて見ることで、
    値動きの変化がもっと分かりやすくなる。

    たとえば、
    調整にかかる時間が長くなってきた。

    しかも、
    押し戻しも少しずつ深くなってきた。

    さらに、
    その後の高値更新も、
    以前ほどスムーズではなくなってきた。

    そうなると、

    「これまでとは、
     ちょっと景色が変わってきたな」

    と感じられる。

    これが、
    つむトレで見たいところ。

    サイクルで時間のリズムを見る。
    フィボナッチで価格の深さを見る。

    さらに、
    過去の高値・安値やサポート・レジスタンスと重ねる。

    そうやって、

    「波そのものを分類する」
    のではなく
    「波の変化を見る」

    ここがポイントなんだよね。

    では、

    ここまで数字を使って見てきたけど、

    「じゃあ、
     38.2%戻ったら2波?」
    「61.8%なら4波?」

    という話になるのか。

    ここは、
    ちょっと注意したいところ。

    数字に相場を合わせない――「○%だから○波」と決めつけない

    エリオット波動を調べていると、

    「2波は38.2%や61.8%戻すことが多い」
    「4波は○%程度の調整になりやすい」

    といった、
    フィボナッチとの関係を目にすることがある。

    こうした数字は、
    値動きを見るうえで参考にはなる。

    でも、

    「61.8%戻ったから、これは2波」

    とはならない。

    レン

    じゃあ、
    フィボナッチは使わないほうがいいの?

    つむぎ

    いやいや、
    そこは逆なんだよね。
    数字は使っていいんだけど、
    数字に波を決めさせないってこと♪

    ここは、
    しっかり分けて考えたい。

    たとえば、
    38.2%程度の押し戻しだった。

    だからといって、

    「これは2波だ」

    と決めることはできない。

    逆に、
    61.8%まで戻したからといって、

    「2波としては深すぎる」

    と数字だけで判断するものでもない。

    実際のチャートでは、

    どこまで戻ったのか。
    その場所に過去の高値や安値があるのか。
    サポートやレジスタンスがあるのか。

    そして、
    その後に推進する動きが戻ってきたのか。

    そうした周辺の情報と合わせて見る。

    つまり、

    数字は
    「波を分類するための答え」
    ではなく
    「値動きの変化を測るための物差し」

    として使う。

    これは、
    「長さ」についても同じ。

    「10日かかったから4波」

    ではない。

    「前の調整より、
     時間がかかるようになった」

    という変化を見る。

    レン

    なるほど。
    数字を見て、
    波の名前を決めるんじゃなくて、
    「前と比べてどう変わった?」
    を見るために使うんだ。

    つむぎ

    そう。
    数字は、
    相場を分類するための答えじゃない。
    相場の変化を測るための、
    ひとつの物差しなんだよね。

    だから、

    数字は
    「分類するため」に使うのではなく
    「変化を測るため」に使う

    これが、
    今回のポイント。

    そして、
    ここまでくると、

    エリオット波動を
    どう使えばいいのかも、
    少し見えてくる。

    「今は何波だろう?」

    と、
    波の名前を先に探すのではなく、

    まずは、
    目の前のチャートを見る。

    高値や安値の更新は続いているのか。

    推進と調整の、
    どちらが強く見えているのか。

    押し戻しは、
    前より深くなっているのか。

    調整にかかる時間は、
    長くなっているのか。

    そうやって、
    値動きの変化を眺める。

    そのうえで、

    「この値動きを、
     エリオット波動では
     こういう構造として見るんだな。」

    と整理する。

    波の名前を先に置かない
    相場が先
    理論は
    あとから景色を整理するために使う

    これが、
    つむトレでエリオット波動を見るときの
    基本的な距離感だよ♪

    エリオット波動をトレードで使うなら――「何波か」ではなく、推進と調整の流れを読む

    ここまで、
    エリオット波動の「3波」や「5波」、
    そして2波・4波の調整について見てきたね。

    さらに、

    どのくらい深く押し戻したのか。
    どのくらい時間がかかったのか。

    前の波と比べて、
    何が変わってきたのか。

    そんなところにも、
    目を向けてきたよね。

    ここまで来ると、
    エリオット波動を、

    「今は何波なんだろう?」

    と番号で追いかける必要は、
    だんだん薄くなってくる。

    むしろ見えてくるのは、

    相場が
    「推進」と「調整」を繰り返しながら
    どちらへ進んでいるのか

    という、
    もっと大きな景色なんだよね。

    これは、
    前にも取り上げた記事の
    「トレンドのとらえ方」とも
    かなり近い。

    チャートに描かれた線だけを見て、

    「上がっているから上昇トレンド」

    と判断するのではなく、

    高値と安値が、
    どんな順番で形成されているのか。

    押し戻しを挟んだあと、
    再びどちらへ進んでいるのか。

    そして、
    その推進する力が
    強くなっているのか、
    弱くなっているのか。

    こうした「構造」を見ていく。

    エリオット波動も、
    実はここにつながってくるってわけ。

    相場は「推進→調整→推進」を繰り返しながら進んでいく

    まず、
    エリオット波動を
    トレードで使うときの土台を、
    もう一度シンプルにしてみよう。

    相場は、

    推進する
    ↓
    いったん調整する
    ↓
    また推進する

    という動きを、
    何度も繰り返していく。

    上昇相場なら、

    上へ進む
    ↓
    いったん下へ押し戻される
    ↓
    再び上へ進む
    ↓
    また押し戻される
    ↓
    さらに上へ進む

    こんなイメージ。

    下落相場なら、
    もちろん逆になる。

    下へ進む
    ↓
    いったん上へ戻す
    ↓
    再び下へ進む
    ↓
    また戻す
    ↓
    さらに下へ進む

    こうして見ると、

    「1波、2波、3波……」

    という番号よりも、
    ずっとシンプルに見えてこないかな。

    レン

    たしかに。
    番号を覚えようとすると
    急に難しくなるけど、
    推進して、
    調整して、
    また推進する。
    って考えると、
    チャートで見たことのある動きだね。

    つむぎ

    そうそう♪
    相場って、
    ずっと同じ方向へ
    一直線には進まないからね。
    進んでは、
    少し戻る。
    戻ったあと、
    また進む。
    その繰り返しの中で、
    高値や安値が更新されていく。

    ここで、
    以前の波動シリーズで扱った
    N波動を思い出してみよう。

    N波動も、

    高値を更新する
    ↓
    押し戻される
    ↓
    そこから再び高値を更新する

    という、
    値動きの連なりを見るものだった。

    \ 合わせて読みたい /

    そして、
    ここからは少し、
    つむぎ個人の見方を入れてみたい。

    そもそも、
    つむぎ的には、
    N波動とエリオット波動を、

    「単波」と「複波」のような関係

    として捉えているんだよね。

    N波動を、
    ひとつひとつの値動きの単位として見る。

    その単波が、

    推進して
    ↓
    調整して
    ↓
    また推進する

    という形で、
    いくつも連なっていく。

    すると、
    今度はその「波の連なり」そのものが、
    ひとつの大きな波として
    見えてくる。

    これを、
    つむトレでは、

    N波動=単波
    エリオット波動=複波

    というイメージで捉えている。

    レン

    つまり、
    N波動をひとつの波として見て、
    そのN波動が
    いくつも連なったものを、
    さらに大きな波として見る感じ?

    つむぎ

    そうそう♪
    もちろん、
    これはエリオット波動理論そのものを
    『N波動の集合』と、
    定義しているわけじゃないよ。
    あくまで、
    つむぎ個人が相場を見ているときの
    “整理の仕方”なんだよね。

    でも、
    こう考えると、
    これまで波動シリーズで学んできたことが
    かなりつながってくるよ。

    エリオット波動とN波動の構造を示した図解。N波動を単波、その連なりを複波として捉え、波の中にまた波がある階層構造を解説―by投資家つむぎのトレード風雅(つむぎメモ0269)
    N波動=単波、単波の連なり=「複波」

    ひとつのN波動だけを見れば、

    「上昇して、
     押し戻されて、
     また上がった」

    という、
    比較的小さな値動きに見える。

    でも、
    その後ろにも同じような
    推進と調整の連なりが続いていけば、

    その全体が、
    もっと大きなひとつの波として
    見えてくる。

    さらに、
    その大きな波の中にも、

    小さな推進と調整。

    そのまた中にも、
    さらに小さな推進と調整。

    そんな階層が見えてくる。

    だからつむトレでは、

    N波動とエリオット波動には
    小さな波の構造が
    より大きな波の構造につながっていく
    という
    フラクタル的な関係がある

    ように感じている。

    もちろん、
    ここでいう「フラクタル」は、
    数学的な意味で完全に同じ形が
    繰り返されるという話ではないよ。

    時間軸やスケールを変えて見ると、
    似たような「推進と調整の構造」が
    現れることがある。

    その意味で、

    波の中に、また波がある

    というイメージなんだよね。

    そして、
    この見方をすると、

    「エリオット波動って、
     どうしてあんなに細かく
     波を数えるんだろう?」

    という疑問も、
    少し違って見えてくる。

    小さな波を見れば、
    そこにも推進と調整がある。

    それをひとつ上の時間軸で見れば、
    小さな波の連なりそのものが、
    ひとつの大きな波に見えてくる。

    さらに大きな時間軸へ移れば、
    その大きな波も、
    またひとつの波として
    扱うことができる。

    こうして考えると、

    「何波なのか」
    を数えることより

    今見ている波が

    どの階層の波なのかを意識するほうが
    相場の構造を捉えやすくなる

    これが、
    つむぎがエリオット波動を
    「波を数える理論」としてではなく、

    エリオット波動は
    波の連なりを見る考え方

    として捉えている理由でもあるよ。

    つまり、

    N波動を見る
    ↓
    その連なりを見る
    ↓
    さらに大きな流れを見る
    ↓
    また、その中の小さな波を見る

    こうやって、
    視点を引いたり寄せたりしながら
    相場を見る。

    そんな感覚。

    そして、
    ここで大切なのが、
    推進したあとに
    調整が入ったからといって、

    「トレンドが終わった」

    とは限らないこと。

    むしろ、

    調整したあとに
    再び元の方向へ進めるのか

    ここを見る。

    たとえば上昇相場なら、

    高値更新
    ↓
    押し戻し
    ↓
    その押し戻しが
    以前の構造を壊さずに終わる
    ↓
    再び高値更新

    この流れが続いているなら、

    「上昇する構造は、
     まだ生きているな」

    と見ることができる。

    反対に、

    押し戻しがどんどん深くなる。
    高値更新が鈍くなる。
    以前の押し安値を割り込む。

    そして、
    戻っても高値を更新できない。

    そんな変化が重なってくれば、

    「これまでとは、
     構造が変わってきたかもしれない」

    と考える。

    エリオット波動の推進と調整の構造変化を示した図解。高値・安値の更新や押し戻しの深さから、推進と調整が続くケースと相場構造が変化するケースを比較―by投資家つむぎのトレード風雅(つむぎメモ0270)
    推進と調整は、続く?変わる?

    ここで見ているのは、
    「何波か」ではない。

    推進と調整の関係が
    どう変化しているのか

    なんだよね。

    これは、
    前に取り上げた記事、
    「トレンドのとらえ方」でも話した、

    トレンドは
    チャートに結果として現れるもの

    という考え方とも、
    つながっている。

    高値・安値がどう形成されるか。

    その途中に、
    どんな押し戻しが入るか。

    そのあと、
    再びどちらへ進むのか。

    その一連の流れを見ていけば、

    「今、
     相場の構造は
     どちらへ進んでいるんだろう?」

    という問いに、
    少しずつ答えられるようになる。

    そして、

    エリオット波動は

    その景色を
    「波」という言葉で
    整理するためのひとつの見方

    なんだよね。

    レン

    じゃあ、
    エリオット波動を使うときも、
    まずチャートを見て、
    推進と調整の流れを確認して、
    そのあとで
    『これはエリオット波動でいうと……』
    って考える感じ?

    つむぎ

    うん。
    その順番♪

    相場が先。
    理論はあと。


    これでいい。
    だって、
    相場は教科書どおりに
    動いてくれるわけじゃないからね。
    だから、
    もう一歩進めるなら、
    「推進と調整を繰り返している」
    だけじゃなくて、
    その構造が、
    いったいどちらへ進んでいるのか。
    ここを見ていくってこと。

    「今は3波?」ではなく、「構造はどちらへ進んでいる?」と考える

    前のセクションでは、

    推進する
    ↓
    調整する
    ↓
    また推進する

    という、
    相場の大きな流れを見てきた。

    そして、

    N波動とエリオット波動を
    『単波』と『複波』
    の関係

    という、
    つむトレ独自のイメージでも
    捉えてみた。

    ここまで来ると、
    エリオット波動を使うときに、

    「今は何波なんだろう?」

    と考えることが、
    少しずつ重要ではなくなってくるよね。

    それよりも、

    「今、相場の構造はどちらへ進んでいるんだろう?」

    こっちを見る。

    レン

    でも、
    実際にチャートを見たら、
    やっぱり
    『これは3波なのかな?』
    って気になっちゃうんだけど……

    つむぎ

    うん。
    それは自然なことだと思う。
    エリオット波動を知ると、
    どうしても波の番号が
    気になるんだよね。
    でも、
    そこから少しだけ
    視線を外してみよう。

    たとえば、
    上昇しているチャートを
    見ているとする。

    最初に見るのは、

    「1波なのか?」

    ではない。

    まず、

    高値と安値が
    どう形成されているのか

    を見る。

    まず見るのは「高値・安値の更新」

    上昇方向へ動いているなら、

    高値を更新する
    ↓
    押し戻される
    ↓
    前の重要な安値を大きく崩さずに
    再び高値を更新する
    ↓
    また押し戻される
    ↓
    さらに高値を更新する

    こんな構造が続いているか。

    ここを見る。

    これなら、

    「上昇方向への推進構造が、
     まだ続いている」

    と考えやすい。

    反対に、

    高値更新が止まる
    ↓
    押し戻しが深くなる
    ↓
    以前の押し安値を割る
    ↓
    戻しても
    その高値を超えられない

    そんな動きが出てくれば、

    「これまでの上昇構造に、
     変化が出てきた」

    と考えることができる。

    つまり、

    「3波かどうか」より先に
    高値・安値の更新構造を見る

    これが、
    つむトレでの最初の確認になる。

    \ 「3波?」より、まず構造 /

    チャートを見る5つのステップ

    STEP
    高値・安値を見る

    更新構造は続いている?

    STEP
    推進と調整を見る

    どちらの動きが強くなっている?

    STEP
    時間と値幅を見る

    前の波と比べて、何が変わった?

    STEP
    構造の方向を見る

    相場は、どちらへ進んでいる?

    STEP
    必要なら理論で整理する

    「3波のような景色だな」と、
    あとから捉える

    波の名前を先に置かない
    相場を見てから

    理論で整理する

    次に見るのは「推進と調整、どちらが強くなっているか」

    高値・安値の構造が見えてきたら、
    次は、

    推進と調整の力関係

    を見る。

    たとえば、

    上昇する値幅が大きくなっている。
    押し戻しは浅い。
    調整にかかる時間は短い。

    そして、
    再び高値更新する。

    こんな動きなら、

    「推進する力が、
     強くなっているのかな」

    と見ることができる。

    逆に、

    上昇幅が小さくなる。
    押し戻しが深くなる。
    調整に時間がかかる。

    高値更新までに
    なかなか進まない。

    そんな変化が重なってくれば、

    「推進する力が、
     以前とは変わってきたかもしれない」

    と考える。

    ここでも、

    「だから5波だ」

    とはしない。

    あくまで、

    相場の中で
    推進と調整のバランスが
    どう変化しているのか

    を見る。

    さらに「時間」と「値幅」を比べてみる

    ここで、
    前のセクションで話した
    「長さ」の考え方もつながってくる。

    たとえば、
    以前は3日程度の調整で
    再び高値を更新していた。

    それが、

    5日。
    10日。
    15日。

    と時間がかかるようになった。

    しかも、
    その間に押し戻しも
    深くなっている。

    こうなれば、

    「同じ上昇相場に見えるけど、
     以前とは勢いが違うかもしれない」

    と気づける。

    逆に、

    少し押してもすぐに買いが入り、
    短い時間で高値更新する。

    そんな状態が続いているなら、

    「まだ推進する構造が
     強く働いているのかな」

    と見ることができる。

    だから、

    時間。
    値幅。
    押し戻しの深さ。
    高値・安値の更新。

    こうしたものを、
    ひとつひとつ別々に
    判定するのではなく、

    前の波と比べて
    今の波はどう変わった?

    という視点でまとめて見る。
    これが大切なんだよね。

    「構造はどちらへ進んでいる?」を考える

    ここまで確認してきたものを、
    一度まとめてみよう。

    たとえば上昇相場なら、

    ①
    高値・安値が
    上方向へ更新されているか
    ↓
    ②
    押し戻しで
    その構造が壊れていないか
    ↓
    ③
    再び
    高値を更新できているか
    ↓
    ④
    推進の値幅やスピードに
    変化はないか
    ↓
    ⑤
    調整の深さや時間に
    変化はないか

    こうやって見ていく。

    すると、

    「今は3波?」

    という問いよりも、

    「今の相場は、
     上昇する構造を維持しているのか?」

    という、
    もっとトレードに近い問いに
    変わってくる。

    そして、
    この見方は
    以前に取り扱った記事、
    「トレンドのとらえ方」とも
    かなり重なる。

    あの記事でも、

    高値と安値の更新。
    押し戻し。
    その後の再更新。

    という、
    トレンドが形成されていく過程を見てきたね。

    \ 合わせて読みたい /

    エリオット波動も、
    ここまでの見方で捉え直してみると、

    「1波だから……」
    「3波だから……」
    「5波だから……」

    という、
    番号中心の世界から
    少し離れられる。

    代わりに、

    推進と調整を繰り返しながら
    相場の構造は
    どちらへ進んでいるのか?

    を見る。

    そして、
    その構造が強く推進している場面なら、

    「これは、
     エリオット波動でいう
     3波のような景色だな」

    と、
    あとから整理する。

    逆に、
    調整が強くなってきたなら、

    「推進の勢いが、
     少し変わってきたな」

    と見る。

    この順番なら、
    波数を細かく数えなくても、
    エリオット波動の考え方を
    トレードへ持ち込める。

    波の名前に相場を合わせない――目の前の値動きから「推進と調整」を読む

    ここまで、
    エリオット波動を
    トレードで使うなら、

    「今は何波?」

    と考えるより、

    「相場の構造は、どちらへ進んでいる?」

    と見る。
    そんな話をしてきた。

    ここで、
    もうひとつ大切なことがある。

    それは、

    波の名前に
    相場を合わせないこと

    エリオット波動を知ると、

    「これは1波かな?」
    「ここは3波っぽい」
    「そろそろ5波だから、上昇も終わりかな?」

    そんなふうに、
    チャートへ波の名前を
    つけたくなってくる。

    これ自体は、
    悪いことじゃない。

    理論を知れば、
    そう考えたくなるのは
    自然だからね。

    ただ、

    波の名前を
    先に置いてしまうと
    目の前の値動きが見えにくくなる

    ここが、
    つむトレでは気をつけたいところ。

    まずチャートを見る。波の名前は、そのあと

    たとえば、
    上昇しているチャートがある。

    まず見るのは、

    「3波かな?」

    ではない。

    高値は更新している?

    押し戻しは、
    どこまで入っている?

    その押し戻しのあと、
    再び高値を更新している?

    上昇する値幅は、
    前より大きくなっている?

    それとも、
    だんだん小さくなっている?

    調整にかかる時間は、
    長くなっている?

    こうしたことを、
    ひとつずつ見ていく。

    すると、

    「上昇方向への推進が、
     まだ続いているな」

    とか、

    「推進は続いているけど、
     少し勢いが変わってきたな」

    とか、

    「押し戻しが深くなって、
     以前の構造も崩れてきたな」

    という、
    相場そのものの変化が見えてくる。

    ここまで見たあとで、

    「ああ、
     エリオット波動で表現するなら、
     こういう波の流れとして
     捉えられるんだな」

    と考える。

    この順番。

    相場を見る
    ↓
    構造を読む
    ↓
    必要なら

    理論で整理する

    これが、
    つむトレでのエリオット波動との
    付き合い方なんだよね。

    「3波だから強い」のではなく、「強い推進」が3波として見えてくる

    ここは、
    前のセクションで話したことにも
    つながる。

    3波は、
    エリオット波動の中でも
    特に注目される波。

    でも、

    「3波だから強くなる」

    と考えてしまうと、
    順番が逆になる。

    実際のチャートでは、

    高値更新が続く
    ↓
    押し戻しが比較的浅い
    ↓
    再び上昇する
    ↓
    上昇の値幅が大きくなる
    ↓
    さらに高値を更新する

    そんな、
    推進する構造が強まった結果として、

    「エリオット波動でいう3波のような
     大きな波として捉えることができる。」

    と考えたほうが、
    つむトレではしっくりくる。

    だから、

    3波を探すのではなく
    推進する動きが現れたことに気づく

    これが大事。

    もちろん、
    推進が強くなったからといって、
    必ずそのまま上昇するわけでもない。

    相場には、
    途中で調整が入るし、
    それまでの構造が崩れることもある。

    だからこそ、

    「3波を見つけた!」

    ではなく、

    「今、推進する力が強く働いているな」

    と見る。

    そのほうが、
    チャートの変化に
    ついていきやすい。

    5波も「最後」と決めつけない

    同じことは、
    5波にも言える。

    エリオット波動では、
    5波は基本的な推進波の最後に位置する。

    だから、

    「5波=最後」

    というイメージが
    強くなりやすい。

    でも、
    トレード中に、

    「今は5波だから、
     もう上がらない」

    と決めつけてしまう必要はない。

    見るべきなのは、

    ・高値更新が続いているのか。
    ・推進する値幅はどうなっているのか。
    ・押し戻しは深くなっているのか。
    ・調整にかかる時間は、
     以前より長くなっているのか。

    そして、
    そのあとも
    再び推進できているのか。

    こうした変化。

    もし、

    高値更新は続いているけれど、
    更新幅が小さくなっている。

    押し戻しが深くなっている。
    調整に時間がかかる。

    そんな変化が重なってきたなら、

    推進の勢いに変化が出ている

    と考える。

    それは、

    「5波だから終わる」

    という答えではない。

    あくまで、

    相場の構造そのものに
    変化が現れている

    ということ。

    この違いは、
    かなり大きい。

    エリオット波動は「答え」ではなく、相場を見るための補助線

    ここまで来ると、
    エリオット波動を
    どう使えばいいのかが、
    少し見えてくる。

    エリオット波動を、
    未来を当てるための
    答えにしない。

    「3波だから上がる」
    「5波だから下がる」
    「61.8%だから2波」

    そんなふうに、
    ひとつの数字や波の名前だけで
    判断しない。

    そうではなく、

    エリオット波動は
    目の前の値動きを見るための
    「補助線」として使う

    高値と安値。
    推進と調整。
    値幅。
    時間。
    押し戻しの深さ。

    そして、
    それらの変化。

    こうしたものを見たうえで、

    「この動きを、
     エリオット波動の考え方で整理すると、
     こういう景色になるんだな」

    と捉える。

    この距離感なら、
    波数を細かく数えなくてもいい。

    むしろ、

    数えないからこそ
    「相場そのものが何をしているのか」
    に目を向けやすくなる

    レン

    じゃあ、
    エリオット波動を
    覚えなくてもいいってこと?

    つむぎ

    いや、
    そういうことでもないんだよね。
    基本的な考え方は、
    知っておいたほうがいい。
    推進波と調整波。
    1波から5波。
    A波・B波・C波。
    そういう基本を知っているからこそ、
    『ああ、
     この値動きは、
     こういう波の連なりとして
     整理できるんだな』
    って見えてくる。

    ただし、
    知識を増やすことと、
    波を細かく数えることは別の話。

    ここは分けて考えたいところ。

    つむトレでは、
    波の番号を当てることより、

    「今、相場の構造がどう変化しているのか」

    を見る。

    それで十分なんだよね。

    だから、

    波の名前を先に置かない

    まず
    目の前のチャートを見る
    高値と安値を見る
    推進と調整を見る
    時間と値幅を見る

    そのうえで
    必要ならエリオット波動を
    ひとつの見方として重ねてみる

    この順番

    これが、
    今回の記事で伝えたい
    「波を数えないエリオット波動」の
    基本的な使い方なんだよね。

    そして、
    ここまで見てくると、
    エリオット波動は
    単独で使うものではなく、

    これまで見てきた
    N波動やフィボナッチ、
    サイクル、
    サポート・レジスタンス、
    ファン理論、

    そして、
    トレンドのとらえ方とも
    つながってくる。

    それぞれが、
    別々の理論として
    バラバラに存在しているのではなく、

    同じチャートを
    違う角度から眺めている

    そんなふうに考えると、
    波動シリーズ全体も、
    少し違って見えてくるんじゃないかな。

    レン

    なるほど。
    エリオット波動を
    新しくひとつ覚えるというより、
    今まで見てきた
    波動の考え方を、
    もっと大きな流れの中で
    つなげて見る感じなんだね。

    つむぎ

    そうそう。
    だからつむトレでは、
    エリオット波動を
    細かく数えようとはしない。
    それより、
    『今、どんな波が動いている?』
    そして、
    『その波は、どちらへ構造を進めている?』
    ここを見る。

    波の名前より、
    相場の変化。

    これが、
    つむトレでエリオット波動を見るときの
    基本なんだよね、

    エリオット波動は、なぜ「後付け」に見えやすいのか?――理論とリアルタイムのトレードは別物

    ここまで読んできて、

    「なるほど。
     エリオット波動は、
     波の番号を当てることより、

     推進と調整の流れを
     見るものなんだな」

    と感じてもらえたかもしれない。

    でもね。

    ここで、
    もうひとつ気になることがある。

    それが、

    エリオット波動って
    結局あとからチャートを見て
    都合よく波を当てはめているだけじゃないの?

    という疑問。

    実際、
    過去のチャートを見ていると、

    「ここが1波」
    「ここが2波」
    「ここから3波が伸びた」
    「最後に5波が来た」

    と、
    きれいに説明できる場面がある。

    ところが、
    そのチャートを
    まだ右側が見えていない状態で見たら、

    「今の動きは、
     何波なんだろう?」

    となる。

    レン

    確かに。
    チャートが完成してから見ると、
    ものすごく分かりやすいんだけどね。

    つむぎ

    そうなんだよね。
    でも、
    トレードしている最中は、
    まだチャートが完成していない。
    ここが、
    大きな違いなんだよ。

    エリオット波動には、
    ちゃんとしたルールがある。

    だから、
    「なんとなく波を描いているだけ」
    という話ではない。

    ただし、

    理論にルールがあることと

    リアルタイムで
    「今の波」を確定できることは
    同じではない

    ここを分けて考えてみよう。

    ルールはある。でも、現在進行中のトレードで波を確定するのは難しい

    まず、
    誤解のないようにしておきたいんだけど…

    エリオット波動には、
    波の形や位置関係について
    いくつかのルールがある。

    たとえば、
    基本的なインパルスでは、

    2波は1波の始点を
    超えて戻らない。

    3波は1・3・5波の中で
    最も短い波にはならない。

    4波は原則として、
    1波の価格帯に
    入り込まない。

    こうしたルールがあるからこそ、

    「どんな値動きでも、
     好き勝手に1波、2波、3波と
     呼んでいい」

    というものではない。

    ここは大事。

    エリオット波動は、
    単なる後付けのお絵描きではないんだよね。

    レン

    じゃあ、
    ルールがあるなら、
    そのルールに照らせば
    今が何波なのか
    分かるんじゃない?

    つむぎ

    そう。
    そこが、ちょっと難しいところなんだよね。
    ルールを知っているからといって、
    「今この瞬間が3波です」
    と、リアルタイムで確定できるわけではないからね。

    たとえば、
    上昇が始まったとする。

    最初は、

    「おっ、
     新しい動きが始まったかな?」

    くらい。

    そこから少し
    押し戻される。

    「じゃあ、
     ここが2波なのかな?」

    と思う。

    さらに上昇して、
    直近高値を更新する。

    ここで初めて、

    「もしかすると、
     さっきの押し戻しが2波で、
     今の上昇が3波なのかも」

    と見えてくる。

    でも、

    「もしかすると」

    なんだよね。

    その後、
    また大きく押し戻されたら?

    最初に考えていた
    波の数え方が
    変わるかもしれない。

    さらに値動きが進めば、
    もっと大きな時間軸の波の一部だった、
    という見方になることもある。

    つまり、

    エリオット波動は
    チャートが右へ進むほど
    波の位置づけが変わる可能性がある

    ここが、
    リアルタイムで
    エリオット波動を使う難しさなんだよね。

    どこからどこまでが「ひとつの波」なのか――カウントには判断が入る

    もうひとつ、
    難しいところがある。

    それが、

    そもそも
    エリオット波動は
    どこからどこまでを
    ひとつの波として見るのか?

    という問題。

    チャートを見てみよう。

    上昇
    ↓
    少し下落
    ↓
    また上昇
    ↓
    少し下落
    ↓
    さらに上昇

    こういう値動きだったとしても、

    「上昇→下落→上昇→下落→上昇」

    という、
    細かな動きとして見ることもできる。

    一方で、
    少し時間軸を引いてみれば、

    「ひとつの大きな上昇」

    として見えることもある。

    さらに大きな時間軸にすると、
    その上昇そのものが、
    もっと大きな調整の一部に
    見えるかもしれない。

    レン

    同じチャートなのに、
    見る時間軸で
    波の見え方が変わるんだ?

    つむぎ

    そうそう♪
    だから、
    「この波は、
     ここからここまで」
    って区切るだけでも、
    実は判断が入ってくるんだよね。

    これが、
    エリオット波動の
    ちょっと面白いところでもあるし、同時に難しいところでもあるってわけ。

    波は、
    ひとつの時間軸だけで
    存在しているわけじゃない。

    小さな波が連なって、
    大きな波をつくる。

    そして、
    その大きな波もまた、
    さらに大きな波の一部になる。

    だから、

    「この波は、
     ここからここまで」

    と区切るところには、
    どうしても判断が入ってくる。

    もちろん、
    ルールを無視して
    好きなところで区切るわけではない。

    ただ、

    どの時間軸で
    どの大きさの波を見るのか
    によって
    チャートの景色は大きく変わる

    ここを理解していないと、

    「昨日は3波と言っていたのに、
     今日は5波になっている」

    みたいな混乱が起こる。

    でも、
    これは必ずしも
    「理論そのものが間違っている」
    という話ではない。

    エリオット波動は
    複数の波が連なっている相場を
    現在進行形で切り分けて見ようとする
    から難しい

    ここなんだよね。

    後から見れば分かる。でも、トレード中は「次の波」が分からない

    そして、
    「後付けに見える」
    最大の理由は、
    ここかもしれない。

    過去のチャートなら、
    すでに値動きが終わっている。

    だから、

    「ここから上昇が始まった」
    「ここで調整した」
    「そのあと大きく伸びた」

    という事実を、
    全部見たうえで波を整理できる。

    たとえば、

    「ここが1波で、
     ここが2波。

     そして、
     この大きな上昇が
     3波だった」

    と説明する。

    うん。

    確かに、
    分かりやすい。

    レン

    それって、
    答え合わせをしている
    感じだよね?

    つむぎ

    そう。
    完成したチャートなら、
    その波がどこまで伸びたのかも
    全部見えているからね。

    でも
    トレード中のチャートには
    まだ右側がない

    今から上がるのか。
    ここから深く押すのか。

    それとも、
    今までの上昇構造そのものが
    崩れるのか。

    それは、
    まだ分からない。

    だから、

    「現在の波」と
    「完成したチャートの波」には
    大きな違いがある

    ここを混同すると、

    「エリオット波動は、
     後からなら
     何とでも言える理論」

    という印象につながりやすい。

    でもね。

    つむトレでは、
    ここで考え方を少し変える。

    そもそも、

    次の波が何波になるのかを
    トレード中に当てる必要があるの?

    ということ。

    レン

    え?
    でも、
    エリオット波動って
    次の波を考えるために
    使うものじゃないの?

    つむぎ

    もちろん、
    そういう使い方もある。
    でも、
    つむトレでは、
    そこを主役にしない ♪

    たとえば、
    今まで高値更新が続いていたとする。

    押し戻しが入る。

    そのあと、
    再び上昇して
    高値を更新する。

    このとき、

    「これは3波だから、
     ここからさらに上がるはず」

    と考える必要はない。

    それより、

    「押し戻したけど、
     また高値を更新したな」

    「上昇方向への推進構造は、
     まだ崩れていないな」

    と見る。

    逆に、

    高値更新が止まる。
    押し戻しが深くなる。
    それまでの押し安値を割る。

    そんな変化が出てきたら、

    「3波だと思っていたから、
     まだ上がるはず」

    と固執しない。

    波の名前ではなく
    相場の構造の変化を見る

    これなら、
    「次に何波が来るか」を
    当てなくてもいい。

    そして、
    これが前のセクションで話してきた
    「構造を見る」という考え方にも
    つながってくる。

    エリオット波動は、
    未来を教えてくれる答えを
    探すためだけのものではない。

    むしろ、

    いま目の前で起きている
    値動きを
    ひとつの波の連なりとして整理する

    ための見方として使える。

    だから、
    つむトレでは、

    「これは何波?」

    と問い続けるより、

    「今、推進している?」

    「調整している?」

    「その推進は、
     前より強くなっている?」

    「押し戻しは、
     深くなっていない?」

    「高値・安値の更新構造は、
     まだ続いている?」

    と見る。

    そのうえで、

    「こういう動きは、
     エリオット波動でいう
     この波の流れとしても
     整理できるんだな」

    くらいの距離感でいい。

    理論を捨てるのではなく
    理論に相場を合わせない

    ここが、
    つむトレでエリオット波動を使うときの
    大切なところなんだよね。

    そして、
    ここまで来ると、

    「じゃあ結局、
     エリオット波動をトレードで
     どう使えばいいの?」

    という話が、
    気になってくる。

    未来の波を当てるのではなく

    いま現れている波を
    どうトレードにつなげるのか

    次は、
    そこをもう少し具体的に見ていこう。

    「3波を探す」のではなく、

    乗れる波が現れたことに
    気づく

    この感覚で、
    エリオット波動を
    トレードの中に置いてみよう。

    〖まとめ〗エリオット波動をトレードに活かす――「当てる波」ではなく「乗れる波」を見る

    ここまで、
    エリオット波動について
    いろいろ見てきた。

    1波・2波・3波・4波・5波。
    A波・B波・C波。
    推進波と調整波。
    インパルスやジグザグなどなど、

    エリオット波動って、
    波の形にもいろいろとあるよね。

    (ホント、覚えられない……)

    でもね。

    今回の記事で、
    つむトレが一番伝えたいのは、

    「今は何波なのか?」

    を当てることではない。

    むしろ、

    今、目の前の相場は
    どんな構造をつくっているのか?

    ここを見ること。

    エリオット波動を
    トレードで使うなら、

    未来の波を
    予想するためではなく、

    今の相場の変化に対応するための
    視点として使う

    そんな距離感が、
    つむトレではしっくりくるんだよね。

    エリオット波動は、未来の波を当てるのではなく、今の構造に対応する

    トレードをしていると、

    「ここから3波が来るかな?」

    「次は5波だから、
     そろそろ終わるかな?」

    そんなことを
    考えたくなる。

    理論を知っていれば、
    なおさらだよね。

    レン

    だって、
    次の波が分かるなら、
    先回りできそうじゃない?

    つむぎ

    うん。
    そう思うよね。
    でも、
    そこを当てにいくと、
    エリオット波動が
    急に難しくなるんだよ。

    なぜなら、
    相場はその瞬間まで
    次の形を決めてくれないから。

    たとえば、

    高値を更新する
    ↓
    押し戻される
    ↓
    そこから再び上昇する

    この時点で、

    「これは3波だ!」

    と決める必要はない。

    それより、

    「押し戻しを挟んでも、再び高値を更新した」

    という事実を見る。

    つまり、

    推進する構造が、まだ続いている

    そこに気づく。

    逆に、

    高値更新が止まる。
    押し戻しが深くなる。
    それまでの押し安値を割る。

    そんな変化が出てきたなら、

    「3波の途中だから、
     まだ上がるはず」

    とは考えない。

    相場の構造が変わったなら
    こちらの見方も変える

    これは、
    前に波動シリーズの別記事で話した
    「目線付け」にもつながる。

    目線を決めることは、
    未来を当てることではない。

    その時点での相場に対して、
    どう見るかを決めること。

    そして、
    その前提が崩れたなら、

    「目線の損切り」をする。

    エリオット波動でも、
    考え方は同じなんだよね。

    「3波だと思ったから、
     最後まで3波として見る」

    ではなく、

    「3波だと考えていたけれど、
     構造が変わったから、
     その見方をいったん捨てる」

    これでいいってこと♪

    大きな推進波は「探す」のではなく、トレード中に現れたときに気づくもの

    ここで、
    もう一度だけ
    海の話。

    サーフィンをするために、
    海へ行ったとする。

    海に来た。
    板も持ってきた。
    準備もできた。

    だからといって、

    必ず「いい波」が来るわけじゃない。

    小さな波しか来ない日もある。
    波がほとんどない日もある。

    逆に、

    「あっ、
     これは乗れる!」

    という大きな波が
    突然やってくることもある。

    相場も、
    これと似ている。

    毎日チャートを見ていれば、
    毎日3波が現れるわけじゃない。

    毎回、
    大きな推進波が出るわけでもない。

    だから、

    「今日は3波を探そう」

    と考えてしまうと、

    小さな値動きまで
    無理やり波に見えてくる。

    そして、

    「ここが1波かな?」
    「じゃあ次が2波?」
    「なら、そろそろ3波?」

    と、

    チャートではなく
    波の名前を追いかけるようになる

    これでは
    ちょっと苦しくなる

    つむトレでは、
    逆に考える。

    波を探しにいかない

    相場を見ていて、

    高値更新が続く。
    押し戻しが入る。
    そこから再び上昇する。
    さらに高値を更新する。

    しかも、
    それまでより推進する値幅が
    大きくなっている。

    そんな動きが現れたら、

    「おっ。
     なんだか、
     いい波が来ているね」

    と気づく。

    これ。

    サーフィンと同じなんだよね。
    (と、思う。
      →つむぎ、サーフィンしないから、
       たぶん……。♪)

    レン

    じゃあ、
    海に行く目的は
    いい波を探すことじゃなく、
    いい波が来たときに
    乗れるようにしておくこと?

    つむぎ

    そうそう♪
    相場も、
    『3波を探す』んじゃなく、
    3波みたいな強い推進が現れたときに、
    それを認識できること。
    こっちのほうが、
    ずっと大事なんだよね。

    もちろん、
    大きな推進が出たからといって、
    必ずトレードするわけじゃない。

    自分のエントリー条件が
    整っているのか。

    損切り位置は明確なのか。
    リスクは許容できるのか。

    そういう、
    いつものトレードルールは別にある。

    エリオット波動だけを見て、

    「3波だから買う」

    という話ではない。

    あくまで、

    今、推進する構造が強まっている

    という変化を捉えるための
    ひとつの視点なんだよね。

    エリオット波動をトレードでは「構造認識の補助線」として使う

    ここまでの話を、
    まとめよう。

    エリオット波動には、
    ちゃんとした理論がある。

    推進波と調整波があり、
    1波から5波、
    A波・B波・C波、

    さらに、
    いろいろな波の形や
    複数の時間軸での波の連なりがある。

    だから、
    理論として学ぶ意味はある。

    でも、

    エリオット波動をそのまま
    「未来を当てる道具」
    にすると
    リアルタイムのトレードでは
    難しくなりやすい

    「今は3波だから上がる」
    「5波だから終わる」
    「次はこの波が来るはず」

    と、
    波の名前を先に置いてしまうと、

    目の前の相場が
    そのシナリオから外れたときに、
    判断が遅れてしまう。

    だから、
    つむトレでは一歩引く。

    まず、

    高値と安値を見る。
    推進と調整を見る。
    押し戻しの深さを見る。
    値幅を見る。
    時間を見る。

    そして、

    相場の構造は
    今どちらへ進んでいるのか?

    を見る。

    そのうえで、

    「この値動きは、
     エリオット波動で考えると、
     こういう波の連なりとして
     整理できるんだな」

    と捉える。

    つまり、

    相場が先
    理論はあと

    この順番。

    エリオット波動を
    未来予測の主役にするのではなく

    「今、相場で何が起きているのか」
    を整理するための補助線
    として使う

    これが、
    つむトレでの
    エリオット波動との付き合い方♪

    そして、
    ここまで読んできた人なら、
    もう気づいているかもしれない。

    エリオット波動って、
    実は突然出てきた
    特別な理論ではない。

    N波動で見てきた、
    高値と安値の更新。

    フィボナッチで見てきた、
    値幅と心理の収束。

    サイクルで見てきた、
    時間のリズム。

    ファン理論で見てきた、
    「勢」の変化。

    そして、

    トレンドのとらえ方で見てきた、
    高値と安値が、
    どんな構造をつくりながら
    更新されているのか。

    これらを、
    もっと大きな「波の連なり」として
    眺めてみる。

    そんな見方もできる。

    だから、

    「エリオット波動を新しく覚える」

    というより、

    これまで見てきた相場の景色を
    ひとつの大きな流れとして
    眺め直してみる

    くらいでもいいんだよね。

    レン

    なんだか、
    ここまでの波動シリーズが
    全部つながってきた感じがする。

    つむぎ

    そうそう♪
    だから、つむぎ的には、
    エリオット波動を
    細かく数えない。

    というより、
    そもそも数えようとも
    していないんだよね(笑)

    波を数えて、

    「次は何波?」

    と未来を当てにいく。

    それよりも、

    「今、どんな推進が起きている?」
    「どこで調整している?」
    「そのあと、また推進できている?」
    「それまでの構造は、まだ生きている?」

    を見る。

    もし構造が続いているなら、
    その流れについていく。

    もし構造が崩れたなら、
    見方を変える。

    エリオット波動は
    波の番号ではなく
    相場の変化に呼応する

    これが、
    つむトレで考える
    エリオット波動なんだよね。

    今回のまとめ――「波を数える」から、「波の構造を見る」へ

    最後に、
    今回の記事をまとめておこう。

    エリオット波動には、
    1波・2波・3波・4波・5波、
    そしてA波・B波・C波など、
    いろいろな考え方がある。

    基本的な理論やルールを知ることは、
    もちろん大切。

    でも、
    トレードで使うときに、

    「今は何波?」

    と正確に数え続ける必要はない。

    むしろ、

    「推進しているのか?」
    「調整しているのか?」
    「その推進は強くなっているのか?」
    「高値・安値の更新構造は続いているのか?」

    を見る。

    そして、

    「波を探す」
    のではなく
    「波が来たことに気づく」

    これが、
    今回の一番伝えたいところ。

    エリオット波動は、
    波を数える理論として使うと難しい。

    でも、

    相場が
    「推進」と「調整」を繰り返しながら
    進む構造を見る視点としてなら
    トレードに活かせる

    つむぎとしては、
    そんなふうに考えている。

    理論を否定する必要はない。

    かといって、
    理論にすべてを
    委ねる必要もない。

    一歩引いて、使う

    これくらいが、
    ちょうどいい。

    そして、
    相場が自分の想定と
    違う動きをしたなら、

    「でも、
     これは3波のはず……」

    と粘らない。

    目の前の構造を見る

    変化したなら
    こちらも変える

    それは、
    エリオット波動だけではなく、

    これまで見てきた
    「目線付け」や
    「トレンドのとらえ方」にも
    通じる考え方なんだよね。

    当てにいかない
    構造を見る

    そして
    現れた流れに、呼応する

    これが、
    つむトレでエリオット波動を
    トレードに活かすための
    基本的な考え方。

    波を数えることから、
    少し離れてみる。

    すると、
    エリオット波動は、

    「難しい波の数え方」

    ではなく、

    エリオット波動は
    トレードで
    相場の大きな流れを眺めるための
    ひとつの補助線

    として、
    少し身近なものに
    見えてくるんじゃないかな。

    ここまで読んでくれて、ありがとう! 
    当ブログ「つむトレ」では、株式投資やトレードにかかわる情報をいろいろ配信していきます。

    また遊びに来て下さいね♪

    つむぎ

    では次の配信をお楽しみに♪
    風雅なスイング投資家のつむぎでした!

    レン

    まったね~♫ ♪

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